管理人はつらいよ
マンション管理最前線
エアコン |
この話、信じてもらえないかもしれません。
「エアコンはぜいたくだ。エアコンがある家庭に生活保護は支給出来ない」という時代がありました。今は地球全体が温暖化しており、そんなことを言える時代ではありません。暑さで頭が狂いそうになるほど、それほど暑い日がたくさんあります。
当マンションも軽井沢や北海道にあるわけではありません。夏の暑さは大変なものです。しかし・・・。管理人室にエアコンが入ったのは、昨夏のことです。建物が出来てから23年目の快挙でした。エアコンが入る前は、冬は粗大ゴミの電気ストーブで部屋を温めていました。電気ストーブは部屋全体を暖めることは無理で、反射板の前にいないと暖かくなりません。(ガス栓がないのになぜかガスストーブがありました。もちろん使用不可) お湯を沸かしてお茶を飲んで、体の中から温めていました。夏は、扇風機のみ。なぜか4台もあった扇風機をフルに回転させていました。
しかし、猛暑の時は、熱風が駆け回るだけで逆に暑くなります。しかたなく、管理人室から外に出て、風通しのいい非常階段下のスペースにたたずんで涼んでいたのでした。つまり、真夏は管理人室内にいることは少なく、電話番も受付業務もできないでいたのです。こんなおかしなことが20年以上も続いていたのに、住民は何も思わなかったのでしょうか? 管理人室にエアコンがないことを知らなかったのでしょうか? 管理会社の社員は、自分たちのオフィスにはエアコンがあるのに、管理人室にないことに何も疑問を持たなかったのでしょうか? 「管理人にエアコンなんて贅沢だ」と思っていたのでしょうか?
とにかく、私が来てから何度も会社側に要請しましたが、設置してくれなかったため、私から組合役員へお願いして、やっとこさエアコンを入れていただいたのでした。39800円の激安エアコンを。(「電気代の節約を考えて、ちょっと高いけどインバーター方式にしたほうがいいんでは?」と言ったのですが、「いや、安いほうがいい」と反対され、今けっこう高い電気料金を払っています。理事長さん、後悔してます)
なんでこんなに時間がかかったのでしょうか? 結局のところ、真夏のとんでもない暑い日に理事長を呼んで、「すいません、ちょっとお願いがあるのですが。まあ、ちょっと管理人室の中で話しませんか」と蒸し風呂状態の部屋の中に入ってもらって、「実は・・・」と話し始めたら、「買おう!」と即決です。この暑さを経験したら、誰だって反対するわけがないのです。こんな簡単なことがどうして出来なかったのか? 管理人の人権を無視する管理会社、管理人の勤務環境などまったく考えない管理組合、必要以上に遠慮する管理人自身、みんなおかしいと思います。
いまだ、周辺のマンションでは、「巡回管理で3時間しかいないから・・・」などとエアコンを設置していない管理人室がいくつかあります。なんでこんな冷遇されなければいけないのでしょうか?(欲しいのは冷遇でなくて冷房)
管理人には基本的人権がないのか? と思ってしまいます。
カーテン
当マンションの管理員室は、住み込みでもなんとか使えるんじゃないか?というほど比較的広く設計されています。集会室が別にあり、書類関係はそっちに置いているため、広いのです。
しかし、一般的に、今の新しいマンションは通勤用に設計されているため、狭い所が多いようです。その狭い空間に様々な備品、トイレ、ミニキッチンなどがあります。着替えるのもその部屋の中です。ですから、普通、管理員室の窓にはカーテンがあります。カーテンを閉め、着替えます。昼休みもカーテンを閉め、休みます。勤務を終え帰るときもカーテンを閉めて帰ります。ですから、カーテンは必需品です。
それなのに、このカーテンがない管理員室があちこちにあります。こそこそと部屋の隅で着替え、昼休みは仕方なく外出します。いつも誰かに見られています。人によっては、はがしたカレンダーをその度に窓に貼り付けて急場をしのいでいます。
カーテンレールを取り付け、カーテンをつけることぐらい、1万円もかかりません。それなのに、最低限のプライバシーを守るカーテンすら買ってもらえないとは。
ちなみに、当マンションにはカーテンがありますが、多少透けるため、遮光カーテンに変えたいと思っています。透けてると昼休み中に私が中にいるのがわかって、休み中でも用件を言いつけられることがあるんです。