管理人はつらいよ
マンション管理最前線
単独勤務なので、「水平」がどうにも苦手 |
ご近所に3年前できたマンション。高級が売り物。「デザイナーズマンション」とか言うそうで、外見もかっこいいし、中もきれい。
でも、ちょっと気になるのが、壁の模様。この写真のように、模様が斜めになっています。これはこれで「カッコイイ」のかもしれませんが、このように、斜めの模様の壁の場合、ここになにかを貼る場合、困るんです。
そのマンションも新築後3年が経過し、いろいろと問題も発生してくるわけで、壁には「これは火災報知機です。安易に子供さんが触らないよう、気をつけてください」とか、案の定、様々な注意書きが増えてきました。また、建物の構造が複雑なために、新たに、「館内案内図」のパネルが、玄関ホール内部に設置されています。
でも、何か変なんでよねえ。そういう「壁に貼ったもの」が、傾いているんです。
実は、うちもそうなんですけど、管理人一人で仕事をしていると、何かを壁に貼る際に、後方で「水平が大丈夫か?」全体像を見ている人がいないと、貼っている本人は、手元しか見えなくて、水平が狂うことがよくあるんです。
まあ、掲示板に画鋲で貼るものなんかは、貼ったあとに、少し離れた位置から見直して水辺を確認できるんですが、怖いのは一発勝負のもの。「接着剤」とか「両面テープ」で、「チャンスは一度きり」みたいなものを貼る時が難しいんです。
たいてい、微妙に水平が狂っています。(私の水平感覚が悪いのかもしれませんが、あちこちのマンションを見ると、そういう、水平の狂ったものがけっこう見うけられるので、皆さん、同じようなものなんでしょう)
こういう時に、「単独勤務はつらいなあ」と思います。複数人がいれば、水平もきっちりできるんだけどなあ。
でもまあ、うちみたいに、古いマンションだと、多少水平が狂っていても、住民があまり気にしないので助かります。新築とか、かっこいいマンションなんかだと、「水平が狂っていてみっともない」とか苦情が来て、管理人も大変だと思います。
さて、その「かっこいいマンション」なんですが、どうも、その水平の狂いが気になるので、この前、「水準器」を持って検証に行きました。
すると、「これ、完全に傾いてるでしょ?」と思ったものが水平ばっちりだったり、「水平OK」と思ったものが実は傾いていたり、「傾いている」と思ったものがやっぱり傾いていたり・・・・・
要するに、この絵のような、「錯覚」というものが発生しているようです。
となると、そこのマンションの管理人さんが、「ちゃんと水準器を使用して、きちんと水平を合わせている」という物でも、見る人によっては「これ、傾いているじゃないか。管理人しっかりしろ!」と思ってしまうこともある、ということで。
このマンションの管理人さんに同情します。壁の模様は斜めはいかんですよ。