管理人は超つらいよ
マンション管理最前線
点灯時間 |
廊下や玄関ホールなど共用部分の照明の点灯している時間についてです。エネルギー&経費の節約に関することであるため、けっこう住民の皆さんからの細かい注文が多いのです。特に高齢者はこういうことに敏感なので、高齢者ほど、文句を言ってきます。
比較的新しいマンションでは、空の明るさを計測する照度センサーとタイマーが組み合わさって、「何時に点灯する」「何時に消灯する」かが自動的に制御されます。この場合は、効率的に点灯消灯でき、あまり苦情は出ません。しかし、古い当マンションの制御方法は、時間によるものだけです。日の出、日没の時間からはじきだされた「年間点灯消灯時間表」(会社ではなく、管理人が作成)に基づいて、管理人がタイマーを手作業で調節しています。また、隣に大きなマンションがあるため、当マンションの一部では、その影になり、昼でも暗いところがあります。そういう場所の廊下灯も他の場所と同じ回路のため、「暗い場所だけを特別に早めに点灯する」ということも不可能です。この場合、苦情が多いのです。
晴れの日は、「まだ明るいのに、こんなに早くから電気つけて、もったいないわよ」と苦情が来ます。雨の日は、「もうこんなに暗いのに、まだつかないの」と怒られます。奥まったところにある部屋は、いつも「もっと早くつけて。朝はもっと長くつけておいて」と言われます。
照度センサーがないために、天気の変化についていけません。電気回路が細かく分かれていないために、それぞれの場所に応じた調節が出来ません。「こちらを立てると、あちらが立たず」なのです。古いマンションというのは、こういう点でも不便です。
皆さんも管理人に苦情を言うときは、こういう事情もあることを斟酌していただければと思います。
それから、どこのマンションでも同じだとは思いますが、深夜(だいたい23時以降)になると、省エネのために照明を間引きます。今までは、それで何の苦情・疑問はなかったのですが、最近「治安の悪化」が叫ばれ、「夜中でもなるべく明るく」といわれています。省エネに反し、経費も増大しますが、安全のためには今後、「間引き中止」が議論されるかもしれません。