管理人はつらいよ
マンション管理最前線
草 刈 |
今年の夏(2004)は猛暑のせいか、雑草が生える量も例年よりずいぶん多い気がします。ちょっと目立ってきたため、清掃員と二人で敷地内の草刈を3日かけてやりました(1日じゃとても終えられるような量じゃないんです)。植栽の剪定は専門業者が毎年やってくれるんですが、雑草となるとこちらがやらなければなりません。(本当は、委託契約の中に入っている項目ではないから、我々がやることではないのですが)
ところで、「草刈」と「草取り」は違うのをご存知ですか?
草刈は、文字通り”刈る”で、鎌などを使用して、土の上に出ている部分を刈り取ることです。数日すると、すぐに、また草が伸びてきます。
草取りは、”刈る”ではなく、草を根こそぎ抜き取ることで、これのほうが、あとから生えにくいので効果的なんですが、重労働です。抜き取るのも大変、抜き取った根についた土を落とすのも大変、とにかく大変なんで、本当は草取りをしたいんですが、草刈をします。(そんな給料もらってないしね) 草刈は機械を使うと大幅に省力化できますが、草取りは人力でやるしかないです。うちみたいに大規模な広い植栽敷地を持つマンションでは草刈機が欲しいです。
さて、雑草取りといっても、「何が雑草なのか?」、この判断が意外と難しいです。ちょろちょろと伸びているのを切ろうとしたら、「これは菊なのよ。秋になるときれいに咲くんだから取っちゃだめ」と怒られます。きれいな花が咲いているからそのままにしておこうとすると、「雑草なんだから、切らなきゃ」と言われます。清掃パートさんが指示してくれるんですが、なかなか厳しいです。でも、彼女は植物の知識があるんで助かります。この他にも、共用部分なのに、住民が勝手に種を蒔いて伸びている植物もあり、「これは切っていいのか?」悩むこともしばしばです。
それにしても、元近鉄バファローズの鈴木投手が「草魂」という言葉を使っていましたが、雑草の生命力というのは本当にたくましく驚いてしまいます。ほんのわずかなコンクリのヒビの間からも草が伸びてきます。すごいです。
草刈をするときれいになるんですが、草がなくなったことによって、発見されるゴミもたくさんあります。ゴミならいいんですが、動物の死体なんか見つけたら、嫌ですね。気持ち悪いです。でも、よく発見します。
夏場の草刈は暑さで疲れます。蚊がブンブンしてますから、必ず長袖で作業するんで余計暑いです。腕はカバーできますが、顔を刺されることもあり、これも参ります。管理人室の救急箱には虫刺され薬は必需品です。
蚊のことで「困るな、これ」と思うのは、鉢植えを発泡スチロールの箱の中に入れて置く人がいることです。外に置いておくと、箱の中には水がたまります。水溜りというのは5日たつとボウフラがわく、と言われています。そして蚊が発生します。迷惑なんですよね。発泡スチロールの鉢植え。やめて欲しいなあ。かゆくてたまんない。