管理人はつらいよ
マンション管理最前線
副収入 いろいろあるもんです |
管理費等の収入の他にも、副次的な収入があるマンションがあります。
@携帯電話の基地局設置
背の高いマンションはアンテナを設置するのに好条件です。このため、ところどころのマンションでは屋上に携帯電話やPHSの基地局が設置されていることがあります。これは、「場所代」として、電話会社からお金が支払われます。共用電源を使用しているため、電気代はかかりますが、それを上回る”結構いい金額”が支払われるそうです。これは、毎年定期的に確実に入ってきますので、ありがたい収入です。
ただし、携帯電話の基地局というのは、ものによっては、重さ300kgくらいある重量物のため、建物が傷む可能性、大地震で起きてきたら大惨事ということがありますので、安易に「OKです。屋上使って下さい」とは言えません。PHSは機械が小さいので、軽いです。
A自動販売機
街中で人通りの多いマンションの場合、「マンションの敷地内に自販機を置かせてくれませんか?」というお誘いが来ることがあります。「売り上げの10%を差し上げますよ。どうですか? 電気代もかかりますが、それ以上に儲かりますよ。組合さんは何もしなくてもお金が手に入りますよ。」と言ってきます。当マンション周辺には意外と自販機がなく、私自身も「なんか飲みたくなって時に、ひょっこり抜け出して買いにいけるような飲料自販機がなくて、不便だなあ」と思っていました。場所としては、いい狙いです。でも、今でも深夜になると玄関ホールにヤンキーが集ったりする状況で、自販機を置けば、ひどい状況になるのは容易に考えられます。管理は業者任せ、といっても日頃の清掃は我々の役目になり、労働量が増えるでしょう。絶対にポイ捨てがありますから。管理人にダイレクトに利用料が渡るなら検討してもいいですが、全部組合のものになって、我々だけ苦労するのは困ります。そんなわけで、「環境が悪くなります。やめましょう」と進言して、設置しないことにしました。
B駐車場を貸す
今新しく販売されるマンションでは、 「駐車場100%」が当たり前の状態で、なかには「150%。一家で2台以上持っていてもOK」なんてところまで出現しています。これは素晴らしいことなんですが、こういったマンションの場合、最初は埋まっていても数年後に、「息子が出て行ったので車がなくなった」とか「不況でリストラされて車を手放した」などと、駐車場が埋まらないケースが多々出てきます。そういう場合には、対象をマンション居住者だけでなく、外部の一般人も相手にして、駐車場を貸すマンションがあります。タワー式などの場合、最初から外部に貸すことを考えて建設している場合もあります。駐車場の収入というのは、本来修繕積立金に回して、大切に使われるべき予定の物ですから、埋まらなくて減収になると、修繕計画にも支障が出て大変です。ですから、100%稼動してもらわないと困るのです。
昨日、新聞の折込広告で見たマンションは、「駐車場使用権利が全入居者に与えられます。ですから、自分が使わない場合は、他人に貸してもけっこうです(料金も自分で勝手に設定可能)。その分、ご自身の収入になりますよ」と宣伝しているところがありました。なるほど、組合ではなく、居住者個人の収入になるのは、いいなあ。
C集会室を貸す
広い&立派な集会室があるマンションでは、マンション住民以外にもその場所を貸しているケースがあります。地域のカルチャー教室のようなものが開かれたりします。せっかくある設備ですから、有益に使うのはいいかもしれません。当マンションでは、居住者限定で、「個人的な会合」については有料で貸しています。
D看板設置
店舗付マンションなどでは屋上に広告看板を設置しているところがあります。特に高速道路からよく見えるマンションだと、屋上が目立つので具合がいいです。稀な例ですが。
「Speak LARK」とか、よく見かけます。でも、今年は台風で看板が飛んだマンションも多く、リスクもあります。
でも、こういうのって「事業」になるから、会計とか税金とか面倒になるんじゃないかな?