管理人は超つらいよ   
マンション管理最前線

「麻雀ボランティア」という定年後オヤジの社会貢献



2014/2

定年後にブラブラしてるよりはまし



高齢化が進む日本社会。その縮図が、このマンションにも現れているわけですが。。。。

サラリーマンが定年を迎える現場にも、マンション管理人は立ち会わないといけません。

住民のAさん。定年になったようで、その後、毎日のようにマンション内で見かけます。住民を見かけると、管理人としては当然「おはようございます」とか挨拶するわけですが、男性というのは、こういう挨拶のできない人が多く、このAさんもいつもシカト。




こういう人って、外でなんかやってくれればいいんだけど、このAさんは、なぜか、マンション内をあっちこっち歩いています。Aさんの部屋は東棟なんですが、なぜか、用のない西棟の中にも入っていって、ウロウロしています。
その「巡回」の頻度が半端じゃなく、「マンション内でウォーキングしてるのかな?」と思うくらい。
でも、やっぱり、こっちが挨拶してもシカト。無言です。

そんなこんなで1ケ月くらい経過し、他の住民からも、「あの人、何をしてるのかしら? 気持ち悪いわね」とか「不審者がウロウロしてるわよ」と誤解を受けたりとか、変質者扱いされるようになり、「歩くなら、外にして欲しいなあ」と思っていたところ、そのAさんが、突然、管理室に現れ、マシンガンのように、急にしゃべりだしました。

「自転車を廊下に置いてる奴がいるぞ。あれはだめだろ。止めさせろ」
「自転車置き場にバイクを置いている奴がいるぞ。規則違反だろ。止めさせろ」
「なんで、このマンションの住民はNHKと契約している部屋が半分もないんだ。それじゃ、非国民だろ。契約させろ」
「子供が、サッカーして遊んでるぞ。だめだろ。追い出せ」
などなど。

なんか、今まで、住民の粗探ししていたようで、その「成果」をまとめて吐き出したようです。

この手の男、けっこういるんですよねえ。過去にも経験しています。

言動はご立派ですが、実際、自分はどうか? というと、ゴミ出しのルール守らなかったり、管理組合役員の就任をあれやこれや難癖つけて断ったり、自分もろくなもんじゃないんですが、他人のことをごちゃごちゃ、悪口を言うのです。

「だったら、面と向かって相手に注意すればいいんじゃないですか?」と言うと、「いや、それはだめだ。管理はおまえらの仕事だろ」とか言い訳します。
「管理組合への苦情は書面で承ります。この用紙にお書き下さい」というと、「そんな面倒なことは嫌いだ」と拒否。面倒なのはあんただよ。

そんなわけで、その後、しょっちゅう管理室にやってきて、ああだこうだ、幸田くみだ、と、うるさい、うるさい。「なんとかならねえかなあ? あの人」と困っておりました。なにしろ、私がじゃけんに扱うものだから、次に矛先を清掃員さんに向けたりして、清掃員さんから「あの人、なんとかしてください。じっくり仕事ができません」とSOS。

そんな時、地元の社会福祉協議会からの広報物を、掲示板に貼っていて気がつきました。デイサービスとかの現場で、お年寄りとマージャンをいっしょにやってくれる「ボランティア」を募集しているのでした。
「Aさんって、趣味はマージャンくらいしかない、って言ってたなあ。これをやらせて、外に出て行ってもらおう」
ってことで、早速、「こんなのを募集してますよ」とお誘いしました。最初は、「ボランティアなんか嫌いだ」とか言うのですが、「社会のためになんかするのはいいこと」「趣味が生かせますよ」・・・・とおだてて、そのボランティアに参加させました。

すると、そのボランティア活動が、性に合ったようで、それから、毎日のように、地域の福祉センターに行くようになりました。

こっちとしては、厄払いができてバンバンザイです。

でも、「今日はなんと大三元が出ちゃって、ウハウハ」とか、毎日の戦績を私に自慢したり、相手のお年寄りの悪口を言うようになり、それはそれで、やっぱり、迷惑です。トホホ。
管理人って一種の「介護職」だよなあ、マスゾエのいんちき介護よりも、働いてるぞ。