管理人はつらいよ   
マンション管理最前線

地域猫



  ネット上で見つけた記述です。東京のとある地域に新しくマンションが出来ました。そのマンションでは野良猫の被害が大きく、住民が管理人に対して、「猫を始末して」と指示したらしく、その管理人が1匹の野良猫を殺したのだそうです。ところが、この地域では、「地域猫」として野良猫の保護をしているらしく、地域住民が、「あそこのマンションの管理人が○○ちゃん(猫の名前)を、殺した」と騒ぎ出し、マンションに対し抗議をするような事件になったとのことです。

 私も経験があるので他人事ではありません。野良猫のいたずらにはほとほと手を焼いています。中に1匹、「エアコンのホースで爪とぎするのが大好き」なのがいました。こいつが活躍していた時、1階住居のベランダにあるエアコンホースがほとんどやられました。給湯器の露出水道管もやられました。ボロボロです。苦情もずいぶん出て、組合さんから、「管理人さん、なんとかならないかねえ」と言われました。その時は、「殺せ」とは言われませんでしたが、「とにかく別のところに移そうよ。県立公園なら、大丈夫じゃないか? 私の車で運ぶから、管理人さん、とにかく捕まえてくれないか?」と頼まれました。本当は、これだって”捨て猫”行為ですから、やってはいけないことですが、「殺すのも忍びないし、どこか別の環境のいい所に連れて行くなら、それもいいかな」と思って協力しました。しかし、野良を一人で道具もなしに捕まえるなんて無理でした。それに、この猫がベランダに入り込むようになったのは、当マンションの1階住民で、ベランダに野良猫用のダンボールの家を作り、その中にエサを置いていた人がいたからだと思われます。こういう自己満足の人のために、他住民も迷惑します。

 今回の事件は、「よく捕まえられたな、この管理人さん。たいしたもんだ」と感心しつつ、それはさておき、「なんでもかんでもやらされる管理人のつらさ」を感じます。この人だって、動物を殺すのは嫌だったのではないでしょうか? 、”仕事”として”客”の命令でやったのに、「猫殺し!」と後ろ指差されるのは、この管理人さん個人です。なんか理不尽な役周りです。
 殺す時、そして死体を処理する時も嫌な気持ちだったことでしょう。自治体の動物愛護センター(といっても、実際は殺すのが仕事)でも、「直接手を下すのは、職員の精神面のショックが大きすぎて無理」というわけで、犬猫を見ることもなく、ボタンひとつ押すだけで自動的にまとめて殺すシステムを作っています。やはり、仕事とはいえ、生き物を殺すのは誰だって嫌ですよ。おまけに「殺したのは深夜」というこですから、この人は深夜まで残業して、仕事をしたのだと推察できます。ご苦労様です。

 地域猫というのは、以前NHK「ご近所の底力」でも特集していたので、私も知っていますが、猫好きの人たちの自己満足にしか思えません。「エサをやっている」「避妊・去勢手術をしている」と胸をはっていらっしゃいますが、放し飼いにしている以上、”糞尿被害””ホース破損””人間に飛び掛る被害””毛が飛び散る”・・・・・、様々な迷惑をかけていると思います。知らぬ間に感染症のウィルスをまかれているかもしれません。また、「猫を見るだけでも嫌」といった、猫が苦手な人にとっては、「大丈夫ですよ。何もしないから」と言われてもやはり迷惑でしょう。「地域猫として保護しているから、おまえらもそのつもりでいろ。」というのはエゴじゃないかなあ。私は、一度全部処分したほうがいいと思います。残酷な意見かもしれないけど、交通事故で死ぬ猫や、マンション内の植栽で野垂れ死にする猫をたくさん見ている経験からすると、「そういった不幸な猫を増やさないためには、一度完全に始末したほうがいい」と思ってしまうのです。だって、猫は生まれて半年もすれば繁殖できます。もとは10匹でも10年間で延べ200匹くらいに増えます。200匹の不幸な猫を生み出すよりは、最初の10匹を天国に連れて行ってあげたほうがいいじゃないでしょうか? (残酷な考えでしょうかねえ)

 たしかに、地域猫という概念、「ゴミ漁りをしないようにエサをあげる」「繁殖、発情期の鳴き声を防ぐために避妊去勢手術をする」といったことは、素晴らしいことで、賞賛に値しますが、「猫殺し!」と管理人を非難するのであれば、とにかく、放し飼いにはせず、ちゃんと飼うべきです。家の中に入れて、一歩も外に出さないことです。保護するなら中途半端はやめて徹底的にやって欲しいです。できないなら、他人に文句を言わないで下さい。特に、管理人は激安待遇のなか、命令に従ってやっているだけです。そういう人を個人攻撃するのはよくないです。「猫が好き」というわがままを通すのであれば、そこまでやるのが道理だと思います。

「他人に迷惑をかけない飼い方」というのは、「他人に猫の気配を一切感じさせない」飼いかたです。姿だけでなく、音・臭い・ばい菌、毛の1本、すべてを外に出さないで下さい。それくらいできないのであれば、「動物愛護」など口にする資格はありません。






もともとは動物好きだったのに、変節してしまった山内でした。
2004/12