管理人は超つらいよ   
マンション管理最前線

水道料金明細書の個人情報

愚かな、市の対応





2014/1


 
 上下水道局でやっている水道検針の際に、「水道料金明細票」というのが発行され、集合ポストに投函されますが、これが、ある月から突然に、形式が変更になりました。予告無しでの変更だったために、住民の皆さんも混乱しました。

 変更というのは、今までの、「1枚の短冊状の紙に、住所・部屋番号・名前・使用料・料金・・・・・が記載されている」ものから、「表面的には住所しか書いていない」というものに変更になったのです。実際は、その他の記載項目は、「その紙は実は2枚の紙がくっついたものになっており、表面の紙をめくると、中に、情報の書かれた2枚目の紙が現れる」という構造になっていました。今、クレジット会社の明細書なんかも、経費節減のために、封書からハガキに変更になってますが、あれみたいに、表面をめくると、中の明細が見える、という形式です。

 とにかく、表面的には、「住所」と「**市上下水道局という名前」(この文字がまた小さくて高齢者なんか見落とす)しか見えないので、最初はみなさん、「ねえ、管理人さん、これ、なんなの?」と質問攻めに遭いました。たしかに、これじゃ、なにがなんだかわからず、怪文書としか思えません。まあ、表面の紙をはがせば中味が見えるんですが、そのはがし方も書いてないので、「何これ? いたずら?」とか言って、そのまま捨てる人もたくさんいました。

 私のほうで市に電話して、事情を聞き、それにもとづいて、「表面をはがして、中の明細をごらんください」という案内を急遽作成し、玄関ホールに張り出しました。なんで、一介の管理人がこんなことしないといけないんでしょうかねえ?

 水道局の職員の話では、市議会で、どっかのアホな党の議員が、「私の家のポストに他人宛の明細書が入っていた。このため、その「間違えられた御宅」の名前とか使用料とか料金が全部私にわかってしまった。こういうのは、個人情報の漏洩ではないか? 至急対処すべきだ」とか言ったらしいです。まあ、こういう間違いは、うちのマンションでもよくあるから、気持ちはわからないでもないですが、別に水道の使用料が「重要な個人情報」とは思いません。
 でも、市議会でそんな発言が出ると、役人は何かしないといけないと思ってしまうわけでして。

 
 その後、予算措置をして、上記のとおり、個人情報を保護するための「二重構造の明細書」に変更したわけです。

 しかし、ろくな予告もせずに実行したため、当マンションと同様に、「これはなんなの?」っていう質問や苦情が殺到、おまけに、表面には住所しか書いておらず、氏名も書いていないため、誤配が急増、それでもって苦情がもっと殺到・・・という悪循環状況になり。
 おまけに、二重構造の書面にするための経費が莫大だったらしく・・・・・ (役人というのはコスト意識がないですからね)

 結局、非難轟々で、半年後には、元通りの1枚の紙に戻りました。

 なんで、公務員って、こんなにバカなんでしょうか? そして、そういうバカに高給を払う理由があるんでしょうか? バカのために、末端管理人はこんなに苦労しています。
 公務員こそ、「時給750円」で十分だと思います。だって、管理人よりも働かないから。

トホホ