管理人はつらいよ   
マンション管理最前線

空き巣の下見方法 スーツにご用心



 最近、当地区で連続的に起こったマンション空き巣に関する警察情報より。


 空き巣というのは、ほぼ間違いなく、犯行前に下見をするものです。「いかに効率的に怪しまれずに下見をするか」が、犯行成功の鍵だそうです。

 怪しまれずに他人がマンション内に入るには、最適の方法があります。それは、「不動産屋とその客」に扮することです。

 1名がスーツを着て不動産屋のふりをする、もう1名はラフな私服で、その不動産屋に連れてこられた客のふりをする、これでOKです。あらかじめ、新聞の折込広告を調べておいて、売り物件のあるマンションに狙いをつけます。仲介不動産業者というのは、売り手側と買い手側が違うことはよくあることで、そのチラシを発行した不動産業者でなくても怪しまれないため、駅などにある名刺自動販売機で架空の業者の名刺を作っておけば、管理人に呼び止められても大丈夫です。
 客役の人間がそのチラシを持ちながら、歩き回れば、マンション居住者も怪しみません。マンションを買おうとする客というのは、いろいろ細かなことまで調べますので、普通の住民が行かないような場所に足を入れても大丈夫です。こうやって十分な下調べをしておけば、いざ本番というときに効率的に犯行が可能です。

 今回の犯行グループは、隣県で同じような犯行をしている時に、警察に逮捕されたそうですが、実は不動産屋役が日本人、客役が中国人だったそうです。客側は何もしゃべらなくてもOKなんで、中国人でも大丈夫です。

 当県で、短期間に連続10件の犯行をして、隣県へ移っていったようです。中国人はこういった”流し”の犯行をします。

 それにしても、いまだに日本人はスーツ姿に弱いようです。身なりがちゃんとしているとすぐに信用してしまいます。私なんて、「不動産屋なんてろくでもない奴」と思ってますので、逆に怪しみますけどね。

 




2005/5