管理人はつらいよ
マンション管理最前線
輪番制による役員の決定方法 新入居者に特別な配慮は必要ですか?? |
この時期(=3月)、頭の痛い課題があります。それは、「来期の管理組合役員の人事」です。
当マンションは、一般的なマンンションと同様、「役員任期は1年」「輪番制で順番に回ってくる」という制度になっています。(※輪番制は明記されているわけではなく、あくまでも「慣習」ですが) だから、毎年、役員は変わります。この「人選」の仕事がなかなかの重労働です。胃が痛くなります。
「輪番制」ですから、本当は、「はい、次の順番の方、どうぞよろしく」で簡単に済ませることができるはずなのですが、そうもいかないので困っています。
「長期滞納者は外す」
「日本語ができない外国人は外す」
「超高齢者は外す」
「認知症患者は外す」
「集会室まで来れないような身体障害者は外す」
こういった「例外規定」がいろいろあるのです。特に、当マンションのように古いマンションだと「高齢者」に対する配慮が問題になってきます。
(当マンションには、こういった、「文面にはなっていないが、慣習として規定されているもの」がいっぱいあって、本当に困っています。例えば、「住民が死亡したら1万円の弔慰金を出す」ってのもあるんですが、これが、過去を調べてみると、「ゼロ」だったり「5000円」だったり「2万円」だったり。きちんと書面化された規定でないために、いい加減なんです。これじゃ、不公平なのに。ルールを作るのなら明文化して欲しいものです)
そして、私が疑問に思っているのが「新入居して3年くらいまでの、新しい住民は外す」というルールです。
まあ、「このマンションに来たばかりで何もわからないから、役員にしてもしょうがないだろう」って考えらしいのですが、どうも納得できません。
それに、このルール、「住民サイド」の考えというよりも、どうも、「うちの会社はこうなんだよ」という、管理会社「飯加減」の考え方みたいなんです。当社で扱っている、他のマンションでも、 「新入居して3年くらいまでの、新しい住民は外す」としているそうです。これにしても、「3年」なら「3年」ときちっとしてくれればいいんですが、「3年くらい」という曖昧な表現なので、困ります。
でも、私は個人的には、この規定に反対です。新住民だって、役員になってもらっていいと思います。
例えば、小さなマンションで、役員が全部で5人しかいない中で、「2名が新入居」だったら、理事会の運営も困ると思うのですが、うちなんか、役員は20人もいますし、その中の1〜2名が新入居者であっても、問題ないと思います。いや、逆に、「私が以前住んでいたマンションでは、こんなやり方をしていましたよ」と、役に立つアイデアを提供してくれるかもしれません。腐った理事会に新風を吹き込んでくれるのは、新人ではないでしょうか?
それに、新入居の人はたいてい若い人ですし、若い人を理事会に入れるべきです。
とにかく、「この人は去年引っ越してきたばかりだから、外す」ってのは、なんとも理解できないんです。不公平だと思います。だったら、このマンションが新築した際に結成された理事会は、「全員、新入居者」じゃないですか?
そんなわけで、こういう「おかしな規定」は廃止すべきと、個人的には思っています。輪番制は、文字通り輪番なんだから、なんだかんだと理由などつけずに、強制的に、「次はあなたです」って決めないとだめですよ。(本当は、管理組合の仕事なのに、それを押し付けられている管理会社側も大変なんですから。そんな高い管理委託費はもらってません!)