管理人はつらいよ
マンション管理最前線
意外な盲点 「数年に1回行なわれること」 |
どこのマンション管理会社もやっていると思うのですが、担当マンションの「年間予定表」というのを作っているはずです。
その内容は、「2月 消防点検」「3月 エレベーター年次点検」「5月 春の植栽剪定」「6月 雑排水管清掃」・・・・・・といった、いかにも「管理会社の仕事」というものです。
こういう、「定期的なもの」は年次予定表を作って書いて置くので、そんなに、「まずい! 手配を忘れた!」ってことはないのですが、よくやるのが、「数年に1回行なわれるもの」という奴でして。
有名なのが、「消防設備点検の結果を地元消防署に提出する」というもの。これが、「3年に1回」でして。こういうのって、フロント君がよく忘れます。「年に1回やる」ものだと、「そろそろ、あれの季節だなあ」と、私たちもわかるんですが、「3年に1回」とかだと、まず確実に忘れます。
近所のマンションでは、経費節減のために、「雑排水管清掃」を「3年に1回」に回数減少させたのですが、これが裏目に出て、3年目にやるのを忘れてしまい、4年目にようやく気づいて実施した、なんてことを起しています。(フロント君が忘れたとしても、業者が金儲けでやってるのだから、業者のほうから言ってくるものだと思うのですが、業者側もいい加減で、忘れていることが多いのです)
管理会社のフロントって、しょっちゅう人が変わるので、引継ぎなんかうまく行かず、管理組合役員も毎年変更になるので、「数年に1回実施する」といったものまでは、頭が回りません。
すごいのになると、「長期修繕計画では、今年が大規模修繕工事実施の年なんだけど、やらないの?」なんていう、「大規模修繕工事を忘れてしまうマンションもありまして。普通、大規模って、実施の2年前くらいから準備するから、「すごい豪快な忘れ方だなあ」と驚くのですが、意外とこういうことってあるんです。
管理室とか集会室には、普通の「1年」のカレンダーではなく、「50年分」のカレンダーとかを作って貼っておいて、「大規模修繕工事実施年」とか、「消防署への提出年」とか、一目でわかるようにしておくべきなのかもしれません。