管理人はつらいよ   
マンション管理最前線

 設備探検ツアーをやりましょう! 

2014/5




 
 過去にも何度か書いている案件なんですが、今、ちょうど「定期総会」の時期なので、再度提案します。

「総会終了後」とか「第一回の理事会終了後」に、マンション内の「ふだんは入れない場所」の設備を探検するツアーをしましょう!
(防災訓練のあとなんかもいいぞ)

 これ、うちのHPを見て、実施するようになったマンションもけっこう多くて、RJC加盟マンションなんかでもよく行なわれていることで、非常に効果があることなので、ぜひ、皆さんも実施してください。

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 マンション内の設備。皆さん、全部知ってますか? 自分の目で見たことがありますか? 意外と「知らない場所」があるのではないでしょうか?

 例えば、「屋上」。普通のマンションでは、住民は屋上に上がれませんよね。一度も見たことのない屋上のことで、「防水マットが劣化している。交換工事をしなくてはいかん?」という案件に関して、理事会役員の皆さんが適切な議論ができるでしょうか?
 続いて、「ポンプ室」。これも見たことがある住民はほとんどいないはずです。「ポンプが老朽化でヘタっている。交換するのに、300万円かかる」なんていう案件で、ポンプがどんなものなのも知らない人が、「これは高いねえ」とか「今、替えないとだめなの?」とか、議論できるでしょうか? 「キュービクル」なんかも、「一切見たことがない」「言われても、どんなものか、想像すらできない」というものではないでしょうか?
 それから、「管理員室」。外から覗いたことがある人が大勢いますが、中に入ったことのある人は少ないのではないでしょうか? 「管理人さんが、パソコン専用のデスクを欲しがっている」という案件。やっぱり、管理室の中の様子を知らないとまずいんじゃないかなあ? 「防犯カメラの液晶モニターの設置場所が悪くて、見難くて、管理人さんが、首を捻ってしまい、ムチウチで病院に通っている。見やすい場所に置き換えたほうがいいのではないか?」なんてのも、室内の位置関係を知らないと議論できないでしょう。

 また、当マンションのようの、「ひとつの敷地内で、東棟と西棟が完全に分離している」ような建物構造のマンションでは、「東棟の住民は東棟のことしか知らない。西棟の外壁で剥離が起きているのを見たことがない」なんて場合もあります。設備探検ツアーで、「初めて、西棟に入ったよ」なんて人もいるかもしれません。

 このように、「警備とか設備管理上の問題で住民が入れない場所」とか、「行く必要がないので言った事がない場所」とか、「我が家」ではあるものの、いろいろ、「未踏の場所」があると思います。

 そういう設備類を年に1回でもいいので、「設備点検」ならぬ、
設備探検」するツアーがあるといいのです。理想としては、新年度の役員が勢ぞろいする「第一回理事会」の前後がベストかと思います。(明るい時間が望ましい。夜は効果が薄い) 「屋上のエレベーター機械室」から始まって、徐々に降りてきて、「地下のポンプ室」まで、一通り見ると、随分勉強になります。新役員同士がいっしょに回ることによって、「へえ、こんなふうになってるんだ」とか、言い合って、親睦を深めるにもいいと思います。ちょっとした社会科見学気分でやると楽しいものです。
 できれば、各部を見るだけでなく、建物全体を見渡して、「排水はここをこう通って地下まで行ってます」とか「火災時の避難経路はこうなってます」とか、そういうのも見るといいでしょう。

 まあ、とにかく、原発と同様、「見たこともない設備のことを的確に議論する」ってのは難しいですから、ぜひ、一度は、自分のマンションの設備を、自分の目で確認してください。
 特に大規模修繕工事を控えているマンションでは必須の行事だと思います。

 見たことのないもののことを、「あ〜でもない」「こ〜でもない」と議論している理事会に参加したことがありますが、はっきりいって、「時間の無駄! 議論するよりも現場を見たほうが早いだろ?」と思いっきり、ツッコミたくなったことあります。






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