管理人はつらいよ   
マンション管理最前線

 短縮形 コミュニケーション 


 
 
 今、テレビではちょっとした方言ブームです。その中で毎回出演するのが青森出身の新山千春。若いのに、完璧な青森弁をあやつります。

 青森弁といえば、言葉数が少ないのが有名。よく例にあげられるのは、「どさ?」「ゆさ」。

 「どこいくの?」「風呂に入りに行く」 が標準語訳です。

 そんなテレビを見ていたら、「うちのマンション内のほうがもっと短縮形が多いぞ。もっと難解だぞ」と思ったわけです。


 管理人室の窓を突然開けて、「物干し いつ?」と聞いてきた年配女性がいました。これは、「物干し竿をゴミに出したいんだけど、何曜日に出すの?」という意味です。

 「シャンプー どうするの?」・・・「シャンプーの容器は、なんのゴミとして出すの?」と思った人、惜しい! このおばさん、粗忽で有名、おまけに今は年末で大掃除の時期。ということまで深読みして、「大掃除をやったら、未使用のシャンプーが出てきたんだけど、もう5年以上も経っていて、腐ってるから、このまままるごと捨てたいんだけど、どうすればいいの?」が正解。

 もっと、難しいのは、代名詞だけの人。
 「あのさ、あれ、いつまで?」・・・初心者管理人だと絶対にわからないでしょうけど、ベテランになるとだんだんわかるようになります。掲示板に書いてあることを思い出し、「あれって、火災共済のことかな?」と想像し、「火災共済の申し込み期限は金曜日までです」と返答します。

 管理人、バカじゃできないです。金田一教授以上の国語力が必要です。

 


2005/12