管理人は超つらいよ　　　
マンション管理最前線

専門委員会　ありますか？

　先日、ある大きな団地に住む友人宅を訪問しました。その際、職業柄、掲示板やら貼り紙やら、じっと見てしまいます。この団地はけっこう大きな団地で、一般の理事会の他に、いろいろな組織が存在していることがわかります。エレベーターの中にも掲示板があり、その時は、「グリーン委員会からのお知らせ。3号棟の花壇にポピーの花を植えました・・・・」といったことが書いてありました。

　その他、掲示板を見ると、「地域防犯委員会」「子供委員会」「美化委員会」「設備委員会」「大規模修繕準備委員会」「ゴミ委員会」・・・・いろいろな委員会があるようです。子供委員会なんかは、様々な行事もやっているようで、「この団地、熱心な人がいっぱいいるんだなあ」と感心しました。”ペットは絶対に飼ってはいけません”というポスターにも感動しました。そう、共同住宅でペットはだめです。（余談：猫にも鳥インフルエンザの感染が確認されました）

　さて、わざわざこういう専門委員会を設けずに、理事会で全部やっているマンションもあるようですが、「1年で交代」の役員に、こういう「長期的スパンで活動すること」ことは無理です。やはり、別組織にして、委員は何年も連続して務めるようにしないとろくなことはできません。特に大規模修繕というのは、２〜３年前から準備して実施するものです。翌年、全員入れ替えの理事会役員では何も出来ません。新しい役員に代わってから、一から勉強しなおしでは、無駄な時間ばかりかかります。

　それに、いろいろな問題が多発するマンションでは、理事会にすべて任せるのは量的にも無理です。上記団地のように、部門ごとに専門委員会を結成したほうがいいと思います。住民の中にも、職業や趣味によって、専門分野があるでしょう。「設備のことは何にもわからないけど、花のことなら詳しいわよ」という人もいるでしょう。そういう人に活躍してもらうためにも、専門委員会はいいと思います。

　当マンションでも、個人が勝手に共用部分に花壇を作ったり、家庭菜園を作ったりして、住民同士の争いも絶えません。「あの人、勝手に花を植えている」と苦情が来ます。かと思えば、「あの花きれいね。○○さんみたいな人が、花を植えてくれるのでありがたいわ」と感謝する人もいます。やはり、一定の尺度を持って、組織的に動いたほうがいいと思います。

（先日の大雨で、この人の作った花壇が壊れてしまい、土砂がずいぶん流されました。その始末をさせられた私としては、「専門委員会でやったことは専門委員会で後始末もする」というふうにして、管理人に迷惑をかけないようにして欲しいです。）

2006/3