管理人は超つらいよ   
マンション管理最前線

詰めが甘いです 消火器交換





工事終了のあとも大事です。




 マンション内には、消火器が50個以上あります。この消火器の法律上の耐用年数が過ぎたため、全数を取り替えることになりました。消火器は、もとは同じものでも、置く場所によって容器の劣化状況はバラバラです。1階部分は湿気が多いのか、消火器の底部が錆びているものが多いです。また、風向きによって雨が入り込むような場所のものも、やはり錆が進行しています。

 私個人としては、「すべて一律で考えずに、耐用年数に達する前にも、錆が出ている消火器は交換すべき」と思います。

 さて、交換作業は1日で終わりました。新品のきれいな消火器に変わり、見た目もきれいですし、安心です。

 しかし、気になる点がひとつ。

 

 左の写真のような「消火器」の案内プレートのことです。このプレートも、年数とともに劣化していました。特に日光があたる場所のものは、紫外線のために、文字がかすれてきて、読めなくなっていたものもありました。また、裏側の粘着テープの性能が劣化して剥がれ落ちてしまったものもありました。どこのマンションも同じだと思いますが、マンションの壁面というのはつるつるした平滑なものは少なく、デコボコしているものが多いです。普通の両面テープでは取り付けられません。ですから、一度落ちたプレートは我々素人では貼れません。(本当は、落ちたら元に戻さないとまずいはずですが、いつも来る点検業者は何も言いませんし、改善措置を取りません)

 担当フロントには私から「消火器を交換するのなら、いっしょにプレートも新しいものにして下さい」とお願いをしたのですが。

 なぜか、プレートは昔のままなんです。業者に対して、「あの〜。消火器は新しくなったんですが、プレートはそのままなんですけど。」「え? プレートのことは聞いてません」「そんなはずはないと思うんですが」「いいえ、聞いてませんよ。」「なんとかしてくれませんか?」「じゃあ、特別に無料で差し上げますよ」「あ、ありがとうございます」
 その後、担当フロントに確認すると、「あ、ごめん、プレートのこと言っておくの忘れてたよ。その分の費用は計上してないよ」との返答。「またかよ」と、いつもどおりあきれる私。

 その後、プレートが届けられたんですが、問題は貼り付け作業。「貼り付けるのはそちらでお願いします。じゃあ」と業者さんは帰っていきました。「げげ、俺の仕事かいな?」 プレートの裏面には、両面テープが貼ってあったので、それを使って壁面に貼ってみたのですが、やっぱ無理でした。スチールロッカーみたいな平滑な面ならいいんですが、マンションの外壁はだめです。

 ある休日、自宅近所のホームセンターにいって、「デコボコ面でも貼れる両面テープ」というのを発見したのですが、価格がすごく高いです。全消火器の分を買うとすると、万単位のお金になりそうです。その後の理事会で話し合われたのですが、「今のままでいいんじゃないの? 消火器なんか、見ればそこにあるのはわかるんだから。案内プレートなんかいらないじゃない」という結論でした。

 そんなわけで、消火器本体は新品なのに、プレートは古ぼけたまま、というか、プレートがあるだけまし、ない場所もたくさんある、という状態です。詰めが甘いなあ。なにごとも。


2006/8



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