管理人は超つらいよ   
マンション管理最前線

IHクッキングヒーターって、いいの?




2006/11

 このマンション、年数を経て、ずいぶん古くなりました。となると、増えてくるのがリフォーム工事。平均すると、週に1回はどこかの部屋で工事が行われています。

 さて、
台所のシステムキッチンの入れ替えもよく行われます。その時に、ここ1年くらい、「ガスコンロから電磁調理器(IHクッキングヒーター)に変更」する人が多いのです。特に、高齢者の家庭では、「火を使わないから安全」「使い方が簡単」「掃除が楽」といった理由から、好まれているようです。(というか、「息子夫婦が薦めるのよ」と強制されている家庭もあるようです) 認知症患者には有効だと思われます。

 この時、「電気のブレーカーの容量をアップしたいんですが大丈夫でしょうか?」「200ボルトの電源に変更しても大丈夫でしょうか?(電磁調理器は100ボルトではなく200だそうです)」という質問が寄せられます。私は電気は専門家ではないため、電力会社やわが社「飯加減」の設備担当職員(電気工事士資格所持)に質問したところ、「調べた限りでは大丈夫です。ただし、全室が変更したら、マンション全体の容量がちょっときついかもしれないけれど」との返答。まだまだ一部のことですから、その後、電磁調理器を導入する人には「大丈夫ですよ」と答えています。

 ところで、先日の読売新聞の連載記事「環境ルネサンス 安全?危険?電磁波」で、ちょっと気になることが出ていました。国民生活センターによると、「IHクッキングヒーターを導入してから体調が悪くなった」と訴えた事例が27件あったそうです。「使用後にめまいを感じ、4日間入院した」「血圧が上昇し、耳の付け根が痛くなる」などの相談が寄せられました。業界団体の日本電機工業会は「気になるなら、長時間使わないことや、一定距離を保って使う」と助言しています。

 
こうなってくると、携帯や高圧電線直下の場合のように、「可能性はあるが、実証されていない」とか「気のせい」というレベルではありません。電磁調理器に関しては、実際かなり危ないんじゃないでしょうか? 電子レンジは「電磁波を外に出さない」ように設計(ただし、マイクロ波のみで、低周波電磁波は素通りだそうです。このため、「電子レンジ用電磁波シールドシート」なるものが販売されています)されていますが、電磁調理器は装置を囲うものなど何もありません。「離れて使え」とか「長時間使用するな」などといいますが、料理をするときは当然体を近づけますし、手などは「安全基準=30cm以上離れる」より近くなるに決まっています。「一定の火力を簡単に維持できるから、長時間の煮込み料理も簡単」とか宣伝しておいて、「長時間使用するな」というのもおかしな話です。

 (無線技師だった人が作ったサイトを見ていたら、「無線を使用すると手が熱くなってきた経験がある」と書いてありました。電磁波怖いです)

 わが社の設備担当スタッフとも話したのですが、せっかく、高額なお金をかけたのに、体がおかしくなったために、元のガスコンロに戻す人もいるらしいです。またまたものすごいお金がかかります。でも、健康には代えられないですからね。ただ、ガスに戻せるだけましなんだそうです。新築マンションでは「オール電化」「ガスは一切なし」というところが増えていますが、こういうマンションでは、「ガスに変更したい」と言っても、マンション自体にガスが来ていませんからどうしようもありません。そんなマンションを買ってしまったら、取り返しのないことになります。”豪華なオール電化マンションを買ったのに、カセットコンロで調理している”なんていう悲惨な人もいるとかいないとか。

 とにかく、「電磁調理器の電磁波が体に影響を与える」ことは間違いないようです。皆さん、覚悟して使用しましょう。

 ちなみに、携帯電話、電磁調理器に限らず、ほとんどすべての電気製品は電磁波を出しているそうです。特に危ないのが「電磁調理器」「ドライヤー(頭に近づけるから)」「こたつ」「電気カーペット」「電気毛布(直接触れる)」だそうです。

 
原発もちょっと前までは「完全に安全だ」と言ってましたが、実際はひどいものでした。電力会社の言うことは信用できません。









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