管理人は超つらいよ
マンション管理最前線
○月吉日 という日付 |
これは、人によって考えが異なるものですが、「○月吉日」という言葉を多用する人がいます。
本来は、結婚式とか地鎮祭とかの「慶事」で使われるものですが、実社会では、マンションの「総会開催通知」なんかでも、この「○月吉日」が多用されています。建設つながり?で「大規模修繕工事の説明書」なんかにも、使われていたりします。
総会通知を配布する日付というのは、法的にも規定されているものですから、本来、きちんと「○月15日」とか書くべきではないか? と私は、個人的には思いますが、うちの会社でも、前のフロント君は、なんでもかんでも「○月吉日」と書く習慣の人で、「それはおかしくないかい?」と、私と彼とで、議論したこともあります。
受け取る側も様々で、「吉日で、いいんじゃない?」って人もいれば、「集合ポストに投函した日は仏滅だったぞ!」とクレームを入れる人もいます。「なんで、総会の書類が、吉日なんだ。結婚式じゃあるまいし」って人もいます。
とにかく、誰かが、チェック入れるようなものならば、私は、やめるべきだと思います。(個人的な考えです)
ただ、ビジネスの中で、この「吉日」が多用されるのは、「日付をぼかす」という意味合いが強いと思います。
例えば、「総会開催通知」であれば、これは理事長名で出すので、最終的には、完成版を理事長に見てもらってから、全戸配布になります。この時に、理事長が、「ゆうべはよっぱらってさあ。読む時間がなかったんだよ」と、承認が予定の日付に間に合わないと、印刷された日付と、実際に配布された日付がずれてきたりします。
そういうのがあるので、「日付をぼかせる」という価値で、「吉日」が使われることが多いようです。また、自治会を通じて、地元の各世帯に配布する書類のように、「全員に、配布するのに、数日間もかかるような書類」の場合も、「なんだ、うちに届くのはずいぶん遅かったじゃないか」と文句を言われないように、「吉日」を使うケースもあります。
というわけで、「吉日を愛用する人がいる」ということをご理解いただいたと思うのですが、今年の理事長が、まさに、この種類の人で。
管理会社が作成した、「台風の強風で、フェンスが壊れてしまったため、早急に修繕工事を行ないます」みたいな掲示物にさえ、「こういうのは、10月15日じゃなくて、10月吉日って、書くもんだ!」とか説教するんです。
管理会社としては、「被害発生の2日後には工事を決めた」という「スピーディな対応をしたんですよ」というアピールをするためにも、きちんと、日付を書きたいのですが、今期の理事長は、なんでもかんでも、「吉日」にしたい人で。
やりにくいなあ。
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