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マンション管理最前線

防犯カメラ その7 アウトソーシングっていいんですか?








 
 
新聞に「営業活動をアウトソーシングする会社が増えている」という特集記事が出ていました。アポを取るまでの営業活動を専門の業者(大きなテレフォンセンターを持っている)に任せて、約束が取れたところで、本物の社員が出向くそうです。営業活動だけでなく、工場でも、アウトソーシングは増える一方で、求人誌を読むと、そういったアウトソーシング会社の広告が目立ちます。
 でも、これって、いいことなんでしょうかねえ? たしかに、経費的には合理化できるんでしょうが、大切な顧客情報とか、製造技術とかが、社外に流出するわけですよね。どうなんでしょうか?


 当マンションでも、今年、防犯カメラ装置が設置されたのですが、その時の業者の仕事の分業の仕方がちょっとひっかかりました。今回は、飛び込み営業ではなくて、管理組合側から、数社に声をかけたわけですが、まず最初に、営業マンがやってきて、「うちの防犯カメラシステムはなんたらかんたら」と説明してくれます。何社か営業マンが来て、説明を聞いた後、2社に絞って、その後、その2社に理事会に出席してもらって、役員の前で、詳しい説明を受けたのですが、その時に来た営業マンは、最初に来た人間と違う人でした。このため、最初に来た営業マン(便宜的にAとする)に対して話したことが、今回来た営業マン(B)に全部伝わっていなかったり、Aから聞いた「ハードディスクレコーダーの操作方法」と、Bから聞いたものが違っていたり、いろいろと不都合なことがありました。あらためて、両者の名刺をよくみると、社名が微妙に違います。大きな社名はいっしょですが、Aさんのは、小さな文字で、カッコ書きで、「販売受託スタッフ」とか書いてあります。どうやら、正式な社員ではないようです。

 Bさんに見積もりを出してもらって、その後、Bさんの会社(○コム)に任せることが決まり、Bさんと正式に契約を結びました。そして、カメラシステムの設置工事を実際に行なったわけですが、電気会社の人間だけで、Bさんは一切立ち会いません。工事が順調ならそれでも問題はないんですが、「電源の取り方」で、事前説明と違う方法を工事業者がしていたため、「おいおい、話が違うよ」と問題になりました。Bさんに電話をしましたが、対応があまりよくないです。どうやら、Bさんの仕事は「契約をとるまで」のようで、契約を取ってしまったら、お役御免のようです。そんな感じで、ドタバタしながら、なんとかかんとか工事を終えました。この防犯カメラはリース契約であり、保守メンテナンス契約を結んでいます。メンテナンス契約の当事者もBさんなんですが、設置後にカメラの調子がおかしくなった際に、Bさんに電話したら、「メンテのことは、担当者が違いますので、Cという者に電話してください」とタライまわしです。まるで、産婦人科です。

 そして、Cさんに電話すると、「はい、○○です」と答えた社名は、本来の契約相手先「○コム」とは全然違う、今まで聴いたことの無い社名でした。どうやら、アフターサービスは丸投げしているようです。このCさんは、当マンションに一度も来た事も無い人ですから、「駐車場のところのカメラが〜」と電話口で話しても、実情を理解しにくいようで、話がスムーズに行きません。それでも、なんとか、修理の約束を取り付けて、Cさんではない、また別の業者の人間が、修理に来たのですが、「こりゃ、ここでは直せない。交換だな」ということで、故障したカメラを持ち帰りました。しかし、その後何日たっても、修理完了品が戻ってくるわけでもなく、代替品を取り付けに来るわけでもなく・・・・。
 私も、業を煮やして、Cさんに電話すると、電話口に出た女性の職員は、「Cは秋の異動で、別の部署に変わりまして・・・・」「え? じゃあ、今は誰が担当なの?」「ちょっと待ってください・・・」(5分以上待ちました)「今は、Dです」「じゃあ、そのDさんに代わってください」「すいません。外出中でして。あとからかけさせますから・・・」   でも、3日たっても電話は来ません。



 こんな有様でして。なんでもかんでも、アウトソーシング・分業にしていると、ろくなもんじゃないと思うんですけど。私、連絡作業だけでヘトヘトです。分業するのなら、きちんと引き継いでくれませんか? 毎回、一から説明するのは疲れるんですけど。






2007/10




来るたびに全部違う人。