管理人は超つらいよ
マンション管理最前線
遅い!! 緊急行政の怠慢 & 無人交番 |
ドンキ放火事件の遺族 さいたま市を提訴 サンケイニュースより
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このニュース、テレビでも見ました。テレビでは、119通報した小石舞さん(死亡)と、対応した消防署員との通話記録の実物音が放送されました。この会話内容を聞いて、私は愕然としました。「ひどすぎる。これが消防の対応か???」
この消防署員、最前線である緊急通報対応職員として、研修を受けているのでしょうか? この男の対応は、痴呆老人と話しているときの会話か? と間違うほどのお粗末なものです。ひどすぎます。
「通報者が今大変な状況におかれていることをまったく配慮していない」
「質問の要領が悪く、時間がかかりすぎ」・・・・有名な店舗なんだから、地元の消防だったら、「何階建て」なのか? 「どんな商品を置いているのか?」、それくらいわかっているはず。火事の現場から電話をかけている緊急時に、わざわざ聞くようなことではない。通報者が外に出て、安全な状態であることを確認してから、そういったことを聞けばいい。
「通報者を避難させる指示をしていない」・・・消防の最重要職務は「人命救助」のはず。この職員は、自分の対応の要領の悪さによって、逆に「逃げ遅れ」の原因を作り、結果的に焼死させた。殺人犯といっても過言ではない。
「タメグチ」・・・・当サイトの「腐敗警察」のコンテンツにも書きましたが、しゃべり方が人をバカにしています。「そこ、何階建て?」「お宅の名前は?」とかいってます。なんで、「何階建てですか?」と聞けないのか? 「あなた」と言えないのか? 丁寧すぎる言葉は時間の無駄ですが、社会人として最低限の「です」「ます」くらい使いなさい。「官尊民卑の思想」「お上が庶民に対して、”やってやる”という考え」が如実にあらわれています。
「他人事」・・・・こんな必死な状況なんだから、「はい、今すぐ消防車を行かせますから、大丈夫ですよ。」と、少し語気を強めて、「私たちも必死で消火作業しますから、あなたもがんばって」みたいに応援することが必要なのに、そんな気持ちが全然ありません。最初から最後まで、官僚の国会での答弁のように、やけに無愛想で、冷静で、いかにも他人事、「俺たちは関係ねえ」みたいな話し方でした。
<Web さいたま>より
訴状によると、ドン・キホーテ浦和花月店が〇四年十二月十三日夜、 放火され全焼した際、消防は小石さんが一一九番通報したのに、 避難を指示しないで二分近く状況把握のための通話を続け逃げ遅れる原因をつくり、現場到着後も行方不明者の情報収集が不十分で店舗に救出に入るまでに十五分かかり、 三人を死亡させたとされる。
「なぜ三人が犠牲になったのか、公の場で真実を明らかにしたい」。会見に臨んだ遺族四人。亡くなった三人のうち、関口舞子さん=当時(19)=の父・広昭さん(52)が心境をつづった手紙を読み上げた。
「三年前の十二月十三日、火災で私たちは大切な家族を失った」。沈痛な面持ちの遺族の目から涙がこぼれ落ちた。
「妹を一人残して逝(い)かなければならなかった大島守雄さん。成人式の着物に手を通すことができなかった小石舞さん。体の不自由な人の手助けがしたいと夢に向かって大学に入学したばかりの舞子。私たちは愛する家族の最期を抱きしめてあげることすらできなかった」
火災発生後、亡くなった大島さんは店内に取り残された客の避難誘導などを行い、小石さんと関口さんは、ほかの従業員の指示で一一九番通報をした。
出口から十メートルの距離にいた三人がなぜ逃げ遅れたのか。疑問を持った遺族たちは、さいたま市消防局とこれまで三度の会合を持った。
原告側の猪狩俊郎弁護士によると、行方不明者の探索活動について消防側の説明は二転三転したといい、その中で「遺族に説明する必要はない」「隊員の命の方が大事」と発言したという。
原告側は会見で一一九番通報時の小石さんと、さいたま市消防局警防部指令課担当者とのやりとりの録音テープを公開。小石さんが「火事です」「煙がすごいです」と訴えているのに対して、担当者が「何が燃えてるの?」「火が出てるの?」「何階建てなの?」と聞くやりとりがあった。
同弁護士は「切迫した状況なのに担当者は一分四十九秒もかけて漫然と対応し、逃げ遅れの原因をつくった」と訴え、「消防の対応の著しい怠慢がこの事故を起こした」とした。
同弁護士によると、消火活動と逃げ遅れの因果関係を問う裁判は、全国で初めてだという。
「何が燃えてるの?」「お宅の名前は?」なんていうことは、緊急時においては、「そんなの関係ねえ!」という質問です。この消防職員、本当のバカです。頭おかしいです。こんなテープを聞かされた遺族の気持ちはどれほどのものでしょう。市民の命を守るべき消防の職員がこのていたらく、泣くに泣けないでしょう。これでは、さいたま市を提訴する気になるのは当然です。完全に人災です。この職員は即刻懲戒免職すべきです。
また、この職員だけでなく、「遺族に説明する必要はない」「隊員の命の方が大事」と発言した職員もひどいです。つまり、組織全体が腐っているということでしょう。さいたま市という大都市でこの状態では、今後も同様の「被害者」が続発するでしょう。
私がなんでこんなに怒っているかというと、過去に同じような経験があるからです。
以前、当マンションの前の道路を掃除していた時、トラックが猛スピードで暴走してきました。狭い道の中で蛇行運転し、道端にとめてあった自転車をなぎ倒し、交通標識も壊し、「なんなんだこれは?」と驚愕するような危ない運転でした。おそらく、飲酒運転か薬物運転だと思います。幸い歩行者をはねることはなく、このトラックは赤信号をつっきって、県道に出て視界から消えました。
このとき、私は携帯を持っていたので、すぐに110番通報して、「大変です。トラックが暴走して・・・・・・、このままだと死者が出ますよ!」と大きな声で訴えましたが、対応した警官は、「あ、そう。それじゃ警官をいかせるから・・・」、なんとも無愛想な対応でした。
そして、15分後、警官が一人バイクに乗ってやってきました。
「そのトラックはどこ?」と私に聞きました。
「おまえはアホか?!」と、声に出したくなりました。これ以来、私の、警察に対する信頼感はゼロです。警察がキビキビ動くのは交通違反の取締りだけです、
幸い、この暴走トラックによる死者やけが人はいなかったようなので、よかったですが、この対応はひどすぎます。もしかすると大勢の歩行者が死んでいたかもしれないんですよ。
「マンションの敷地内に持ち主不明のバイクが1週間放置されてるので、持ち主を調べてもらえませんか?」といった用件であれば、15分後でも30分後でもいいです。しかし、一刻を争うような緊急時に、15分は遅すぎます。今回のような場合は、すぐにパトカーを出動させるべきものです。何を考えているのか?、オバカな県警は。こういう事例が1回だけではないですから、ほんと嫌になります。以前、ピッキング犯が鍵をあけようとしていた時に、ちょうどその部屋の住民が帰ってきて鉢合わせになり、犯人はあわてて逃げて、住民はあわてて私のところに来て、「110番してください!」と言ってきた事件がありました。(その住民、自分で携帯を持っているし、部屋に入れば家の電話があるのに、管理人に頼みに来るのがちょっとおかしいんだけど) このときも、私が110番をしてから警官が来るまでに、20分かかりました。それで、警官は「その怪しい人って、どこ?」と聞きましたから、ほんと情けなくなりました。「とっくにいなくなったよ」
昨夜(12/13) NHKの衛星放送で、岡本喜八監督の名作、「赤毛」という映画が放送されました。昔、見たことがあるんですが、再度じっくりと見させていただきました。これを見ると、「勝てば官軍」という言葉があるように、「権力を握れば何をやってもいい」「官は偉い。民は愚か者、何人死のうが関係ない」という思想がよくわかります。官軍の第一線で戦った赤報隊は官軍本体の裏切りにより殺されます。
真面目な庶民が、「官」によって殺される。今回の火事だけでなく、薬害肝炎も同様です。この映画、岡本監督の訴えたいことが、21世紀の日本でも普遍であることを痛感しました。結局、何も改善されていないということです。
消防署殿、住宅用火災警報機設置を義務化するのはいいことですが、一番大事な「119通報」をちゃんとしてくれないと、無意味です。全国の消防関係者に猛省を求めたいです。
<無人交番>
ずいぶん昔の話なので記憶が定かではありませんが、たしか、20数年前、神奈川県横浜市だったかな? 「民間人が強盗を捕まえて交番に連れて行ったら、そこが無人で、警官がおらず、その間に、犯人にナイフで刺されて、その民間人が死亡し、犯人は逃走した」という事件がありました。けっこう衝撃的なニュースだった印象があります。
「交番があっても警官がいなかったら無意味」「民間人が正義感で犯人を捕まえても、逆に殺されることもある」という、日本人の正義感をそぐような事件でした。あのあと、全国の警察で、「無人交番をなくそう」という対策が行なわれてきたはずですが、実際はどうでしょうか? 東京都心では、「警察OBとか、地域のボランティアの人が協力して、警官がパトロールに出ているときも交番を留守番してくれて、無人にはしない」といったことが行なわれているようですが、全国的には「交番に行ったけど誰もいなかった」というのがいまだにたくさんあります。
私も、管理人業務で、最寄の交番に行くことがけっこうありますが、警官がいるほうが珍しいです。ほとんどがいません。いちおう、交番内には「この電話は○○警察直通です。受話器をとるとすぐにつながります」と書いてあって、連絡はとれるようになってはいるようですが、先の事件のように、「犯人を捕まえてきて、交番に差し出そう」とした時に、無人だったら意味がないです。
私が思うに、すべての交番の中に防犯カメラ(マイクもつけて音声も記録する)を設置して、本署で24時間録画するようにすればいいと思います。費用も初期費用だけでたいしたことはないはずです。こうすれば、交番に犯人を連れてきた段階で、その犯人の姿が録画されますから、犯人も観念するでしょう。カメラの前で刺し殺すようなことをしたら、証拠がばっちり残って、必ずあとで逮捕されますから、そんなバカなことはしないはずです。でも、警察は、なぜかそういうことをしませんね。きっと、「勤務態度の悪い警官の様子」が証拠として残ってしまい、警察にとって都合が悪いからかもしれません。
石破大臣に提案したいんですが、自衛隊員に交番勤務させたらどうでしょうか? 警官としての仕事をちゃんとやれ、とはいいません。とにかく、しっかりした人間が一人でも、交番にいつもいるということが市民の安心感につながります。これが大事なんです。
自衛隊員というのは、有事以外は暇、(つまり、いつも暇)なんですから、たまには直接的に市民に役立つ仕事をしてもらいましょう。イージス艦情報を流す暇があったら、交番で立番してください。とりあえず、モリヤ君、君からやってください。