管理人は超つらいよ
マンション管理最前線
実は以前から気になることがありました。管理費を長期滞納している住民Aさん。空き缶回収の日に、ゴミ置き場にキャットフードの缶詰の空き缶を大量に捨てていました。それを見て、私は「この人、管理費をあれだけ滞納しているくせに、ペットを飼う余裕はあるのか? だったら、管理費をちゃんと払えよ。え? 待てよ。この人、ペット委員会の名簿にはないぞ。もしかして、無許可で猫を飼ってるのか? なんていうひどい人間だ」と思いました。
ある日、Aさんの隣近所の部屋の人と雑談する機会があり、それとなく、猫の話を持ちかけたら、「いや、ペットなんかいないはずよ」とのこと。でも、「たしかに、近くのスーパーで、ペットフードの缶詰を大量に買い込んでいるのを見たことがあるわ。私も不思議に思ってたのよ」という証言もありました。このときは、「なんなんでしょうね?」で終わったのですが。
先日、ネットサーフィンしていたら、「アメリカでは昔から、貧困層がペットフードを食べている」という記述を発見しました。ペットフードというのは人間用の食品と比較して、その価格は2分の1〜4分の1です。加山雄三の昔の「若大将シリーズ」の映画でも、「部活のパーティのための食材を買出しにいった若大将が、予算が足らないために、仕方なくペットフードを買ってきて、みんなに食べさせた。変な味だなあ、と言いつつもみんなが食べた」というシーンがありました。別のサイトでは、「今や、日本でも貧困層が増え、食料費を減らすために、ペットフードを食べている人間が実在する。鳥のエサとして売られているクズ米を食べる人もいる」という記述がありました。一瞬、「ゲゲゲ」と思いましたが、いまやこれが格差拡大社会=日本の現実なのかもしれません。
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あるメーカーのキャットフードの宣伝文句には上記のようなものがあります。こうやって見ると、「非常にいい食品」のように思われ、人間が食べたくなるような気が起きるのも無理はないかもしれません。
しかし、ペットフードには人間の食品を管理する「食品衛生法」のような法令がなく、業界団体の自主規制があるだけで、実態はひどいそうです。安くするために、病死した動物の肉を使ったり、中国産のペットフードの中にはプラスティックが混入されていたり、有毒物質が発見されたり・・・
今後、日本でも、「生活保護家庭の人間が、食費削減のためにペットフードを常食し、その有害物質の摂取によって中毒死した」といったニュースが流れるかもしれません。おそろしい世の中になりました。
いずれにしても、Aさんが管理費を払ってくれるのは無理みたいです。
こういう人がいる一方で、年末の大掃除で出たのしょうか? 年始のゴミの中には、未開封の古い缶詰(人間用)などが大量に捨てられています。ツナ缶もありました。賞味期限が「2005年8月」でなければ、私がもらおうと思ったくらいです。野菜ジュースのペットボトルを段ボールに入ったまま捨てた人もいます。(賞味期限2006年12月)
日本はいつからこういう国になってしまったんでしょうかねえ? やっぱり小泉改革が影響してるなあ。
2008/1