管理人はつらいよ   
マンション管理最前線

大型車のクラクションがうるさい





 昨年の秋ごろからか? 実はちょっと離れたところで「橋の架け替え工事」が行なわれており、その影響だと思うのですが、当マンションの前の道路が「迂回路」みたいな存在になり、トラックや大型バスなどが頻繁に走行するようになりました。

 通行量が増え、管理人としては、交通事故が心配です。特に、マンション来訪者による違法駐車で、交通事故が誘発される可能性も高く、頭を痛めております。管理組合さんに相談して、「マンション出入り口あり、飛び出し注意!」といった看板を作成して(私の手作り)、車道から見えるように貼ったりしています。

 ところで、交通事故以外にも、「思わぬ騒音被害」が発生するようになりました。それは、大型車による
「クラクション」の騒音です。どうやら、同じ会社のトラックなどがすれ違う時に、挨拶としてか、「パン!」と大きなクラクションを鳴らしているようです。
 どうも、信号や道路の距離の関係で、うちのマンションの前でちょうど左右の車がすれ違うタイミングらしく、このマンションの前で、クラクションを鳴らすケースが多いようです。マンション前道路の清掃中に、一度、その現場を見たのですが、同じデザインの大型貨物トラックがすれ違い、運転手が、右手をあげて「やあ、どうも」みたいな挨拶をして、それから、「パン!」と大きな音のクラクションを鳴らすのです。1回だけの場合もあれば、「パンパン」と続けざまに2回鳴らすドライバーもいます。「軽く鳴らしただけ」「ごく短時間」といえど、大型車のクラクションは、その音量がけっこうでかいです。十分、騒音公害です。管理室の中にいても聞こえますから、道路に面した部屋の住民はたまったもんじゃないです。そんなわけで、私のところに苦情が来ました。「あのクラクションをなんとかして!」というものです。(公道上のことまで、管理人だもんな。忙しいよ)

 たしか、ああいった「挨拶のクラクション」というのは、昔、一時期、運送業界内で問題になったことがあって、「警笛乱用にあたり、違反」「トラックの前を走る車が、自分は何も悪いことをしていないのに、警告を受けたと思ってしまう」ということから、「やめよう」となったはずです。バスの業界では、「クラクション禁止」だけでなく、「右手をあげての挨拶も禁止」となったと記憶しています。「運転中にハンドルから手を離すのは危険」という乗客の苦情があったからです。ですから、路線バスや観光バスではやらないのですが、トラック同士では、いまも結構行なわれているようです。

 私の方から組合さんに報告して、理事会で話し合われたようですが、その結果が情けない。「管理人さんは、部屋の中にいることが多くて、暇なはず。毎日何時間か路上に立って貰い、クラクションを鳴らすトラックがいたら、その車体をデジカメで撮影して、会社名を把握し、その会社に苦情の電話をして、やめさせる」ということになり、要するに、「面倒なことは、全部管理人に、ただで、やらせよう」ということです。毎度毎度の結論です。

 そんなわけで、寒い中、デジカメを下げて、毎日立番してます。でも、理事会決議の内容を知らない一般住民からは「カメラ持って、路上で何をしているの?」と怪しまれるし、「管理人が仕事をしないで、毎日、路上でボーットしてる。ちゃんと指導しろ」と会社に苦情電話は行くし、ろくなことはないです。
 それに、いざ調べようとすると、なかなか現場に遭遇しません。遭遇しても、けっこうなスピードで走るトラックを上手に写真を撮るのは至難の業です。そんなわけで、まだ、2社しか把握していません。私が立つよりも、誰かがビデオカメラでも設置して録画するほうがいいと思うんですが、そういうアイデアはこの管理組合からは出てこないんですよね。自分の私物のビデオカメラ持って来ようかなあ? 寒い中、じっと立ってるのって、けっこうつらいですよ。おかげで、ここのところ、微熱で風邪をひいてます。体調悪いです。

(この項を書く際に、ネットで「大型者のクラクションの挨拶は迷惑」ということを書いているサイトを何件か見たのですが、「いきなり大きな音を出すのは迷惑ですよね」と書いてあるHPが、そのHPを開くと、いきなり大音量で音楽が鳴り出すようになっていて、「こいつはアホか?」と思ってしまいました)


2008/1