管理人はつらいよ   
マンション管理最前線

AED付 自動販売機 というビジネス






 
 前々回のコンテンツで「AEDの操作方法を知っている」と書きましたが、実は、これは、「会社で習った」わけでもなく「自治体で講習会をやった」わけでもなく、「自販機の営業マンに教わった」ものなんです。

 「何、それ?」と思われるでしょうが本当です。

 マンションというのは、その規模や立地条件によっては、「自販機を置きませんか? 儲かりますよ」と、営業マンが勧誘にやってきたりします。当マンションは「大規模なため、住民だけの利用でもけっこうもうかりそう」ということと、「人通りの多い道路に面している」ことから、こういう営業がよく来ます。

 これに関しては以前理事会で「儲かるかもしれないが、空き缶をポイ捨てされたりして不潔になる」「若者が集まったりしても困る」ということから、「設置反対」というのが決議されたため、たいてい、「うちは置かないよ」と門前払いにしてました。ごめんなさい。


 ところが、先日やってきた営業マン。いつもとは違います。なんと、その会社のウリは「
AED」なんです。

「この自販機にはAEDが付属されています。万一の時に、この自販機があれば、命が救われるかもしれませんよ。特に、今は、消防署があてにならないので、119しても、いつくるかわかりません。そんなときに、これがあれば、きっと役に立ちますよ」

 こんなことを言われると、いつもみたいに門前払いするわけにもいかず、いろいろ説明を受けました。この営業マン、なんと、飲料自販機会社の人間なのに、飲料ではなく、「AED」を携行していて、それを見せてくれました。
 そこで、向学のため、AEDの使い方を教えてもらいました。意外と簡単です。すべて声で指示してくれるので、1回経験すれば、誰でもできると思います。

 「これならいいんじゃないか」と思って、理事会に提案しましたが、残念ながら却下になりました。

 まあ、でも、いい勉強になりました。どうもありがとう。他のマンションの皆さん、ぜひご検討ください。



2009/7