管理人は超つらいよ   
マンション管理最前線

業務用のルンバがあったら、使えるかも???







実は、2年前に、古株の清掃員さんが辞めてしまいました。
直接の原因は、給料の引き下げ。今までは、「県の最低賃金+20円」だったのが、本当の最低賃金にあわせるようになってしまったのです。
それに、住民からのわがままな要望はスカレートするばかりだし、住民のモラル低下は甚だしいし、「車椅子の人が増えて、共用廊下の床につく、その車輪のあとが気になるようになったが、掃除してもなかなかきれいにならない」とか、「大規模修繕工事をして、壁とか床の材質が変わったら、汚れがつきやすくなり、かつ、掃除がしにくくなった」とか、いろいろと、清掃業務が大変になっていたことも原因です。

その清掃員さんはすごくいい人だったのに、残念です。その後、募集をかけましたが、「電話もかかってこない」「現場を見に来たら、こんなに広いマンションなの? と言って帰ってしまう」など、なかなか新人が決まらず。ようやく決まっても、清掃本体に関してはなんとか納得してもらえても、「住民のひどさ」がばれてしまうと、やっぱり辞めてしまう、という事情があり、この2年間に何人の人が、来ては消え、来ては消え。相手をするこっちもクタクタです。

そんなわけで、少しでも、清掃員さんの負担を減らして、いついてもらおうと私も努力しており、清掃の仕事を手伝ったり、いろいろと大変なんです。

そんなある日のこと。館内を巡回していたら、東棟の3階の廊下で、こんなものが動いているのを発見。


「謎の円盤UFO」じゃなくて、あの「ルンバ」です。全自動お掃除ロボットの。

「え? なんで、こんなものがこんなところに」とびっくりしながらも、私は、その動きをじっと見ていて、「あ〜、こいつ、なかなか働き者だなあ」と感心。「これって、業務用にも使えるんじゃないの?」と思った次第。

さて、このルンバの出自なんですが、それはすぐにわかりました。この階の一室に、奥さんが車椅子利用者で、部屋から廊下に出るのに、スロープを設置してある部屋があって。その部屋の人が、暑いのでドアをあけていたら、部屋の中を掃除していたルンバが外に出てしまったらしいです。そういうわけで、この迷子のルンバは持ち主に返却。

さて、その後、私は、ネットで「業務用のものはないのか?」と調査。ありました。

業務用 ルンバ 610【並行輸入】

というのが。日本国内では売ってないのですが、アメリカでは売っているそうです。
「これ、いいんじゃないの? マンション管理業界も導入すれば?」と思った次第。

造ってるメーカーさんも、「ルンバが自動的にエレベーターに乗って他の階にも行って、マンション内の全部の廊下を自動清掃してくれる」ようなプログラムを造ってくれないかなあ?

人の出入りが少ない、深夜とかに、勝手に掃除してくれると、我々は助かるなあ。



2013/10