管理人は超つらいよ   
マンション管理最前線

タワーマンションには集合ポストがない? 
そんなアホな

2019/5



タワーマンションの住民 好かんです

(※写真はあくまでもイメージです)






私は、この仕事では食べていけないため、この仕事以外にアルバイトをしています。多くの管理人はほぼ「最低賃金」の給料しかもらっておず、それだけでは、憲法で保証された「健康で文化的な最低限度の生活」を送ることはできません。年金も、「65歳から支給開始」と改悪され、還暦になったばかりでは、まだ、年金ももらえません。

以前は、ガソリンスタンドで夜勤をしてましたが、そこが倒産してからは、主に日曜日に「催し物の警備&お客さんの整理」みたいな仕事をしています。近くにちょっと有名な観光地があり、そこで、時々、イベントが開催されるため、それで小銭を稼いでいます。駐車場内の誘導とかもやるんですが、最近は、「白いナンバーの軽自動車」が増えており、「軽自動車はこっちへ」とか誘導する時に、今までなら「黄色いナンバーを目印」にすれば良かったのに、最近はひと目で区別できずに困っています。ほんと、東京五輪は迷惑です。

この仕事は、毎月1回、そのイベント運営会社宛に「今月の労務表」を送って、賃金を請求します。

その、労務表を送る「あて先」であるイベント会社の本社は、実はここから遠く離れた東京都内にあります。この仕事を始めてから、その会社に一度も行った事はなく、メールと郵便のやりとりしかしてません。

この前、東京に行く用(学生時代の親友が、末期ガンで築地のガンセンターに入院していて、その見舞いに行った)があった際に、「築地からも近いみたいだし、ついでだから、この会社に送る郵便を、直接、その会社のポストに投函してこようか?」 と考えました。



そういうわけで、東京での用事を済ませた後、
東京湾岸部にある「なんとかタワー」というところに行って来ました。

現地に行ってみたら、その「なんとかタワー」は、当然
オフィスビルかと思っていのに、外見では、どう見ても「住宅用のマンション」
でした。こんなところに株式会社があるの? 
それも、タワーが1本ではなく、複数本建っていて、ちょっとした「村」みたいな一帯になってました。

目的地がどのタワーか、全体見取り図で確認し、そのビルからたまたま出てきた人に「ここが、なんとかタワーですか?」と聞くと、「はい、そうです」と言われたので、とにかく、そのタワーの入り口へ向かいました。でも、初めて行く身にとっては、このタワーの敷地の構造がよくわかりません。

最初に行った入り口は、どうやら裏口みたいなところだったようで、小さな入り口しかなく、郵便ポストはありませんでした。
2番目に行った入り口は少し大きなところですが、やはり、集合ポストは見当たりません。
たまたま出会った家族連れに、「すいません。この建物の集合ポストはどこですか?」と聞きました。
すると、家族全員が「
すごい差別的な視線」で私を見つめます。まあ、たしかに、スーツで正装しているわけでもない普段着で、貧乏くさい田舎者の還暦過ぎのおじさんです。怪しいと思われても仕方ないかな。

なので正直に、「このビルの中の4*階にある、***イベントという会社にこの手紙を投函したくて来たんです。集合ポストはどこでしょうか?」と、宛名を明記した実物の封筒を見せながら話したら、その父親は、もっと差別的な視線になり、

「このマンションにはポストはない!」

と大声で言われました。

「え?? まさか?? そんなバカなわけないでしょ。ここは日本ですよ。どんなところにもポストがあるでしょ? なかったら、あなたはどうやって郵便物を受け取るんですか?」と聞きました。

「うるさい! 帰れ!」と言われました。(原語まま)

意味わからんです。なんで、初めて会う人からこんなひどい言葉を受けないといけないのでしょうか?
それも、年長者に向かって、自分の奥さんや子供がいるところで、こんなこと言える、この若いパパさんの神経がわかりません。

しょうがないので、また、いったん外部に出て、「どこが一番大きいメインエントランスなんだろう?」と探して、見つけました。
このマンションのエントランスは「1階」にはなく、「3階」にある構造でした。それも、建物の中心部分に少し入ったところにありました。だから、外から見たときに、エントランスがわからなかったのです。(わざとわかりづらい設計にしているのだろうか?)
建物の中に入り、そのエントランスの前まで来ました。オートロックのガラス扉の向こうには、高い天井の、豪華ホテルのロビーのようなラグジュアリーな空間がありました。すごい。唖然です。

アポがあるわけでもなく、私の目的は「労務表をポストに投函する」だけなので、中に入る必要はありません。「集合ポストはメインエントランスの近くだろう」と思って、中には入らず、ポストを探しますが、見つかりません。

しょうがないので、また、ここで出会った夫婦連れに「ポストはどこですか?」と聞きました。
そのご主人、「ポストはあそこですよ」とは教えてくれず、いきなり、
「ここは入れませんよ!」と大きな声で言います。ものすごく差別的な視線で。



「別に入る気はありません。この手紙を投函したいだけなんです」と伝え、さらに細かく、「ここにある、こういう名前の会社に手紙を投函したいんです・・・・」と、封筒を見せながら言うと、一瞬、この会社名を見てくれたんですが、


「ここは住宅専用マンションです。会社なんかあるわけないでしょ! 事務所は管理規約で禁止されてるんです。うそつかないでください。警備員を呼びますよ!」
と言われました。というか、「怒られました」。タワマンって、すごいなあ、警備員が常駐してるのかあ。

私も、仕事場のマンションで、「チラシ配布厳禁」なのにチラシを配布している人を見ると、ちょっと高圧的に「だめですよ!」って怒りますが、それは、完全に、「チラシを蒔いている現場を確認してからの現行犯」に対して怒っているのであり、まだなにもせずに、ウロウロしている人に対しては、けして怒ったりはしません。あくまでも丁寧な言葉で接します。

それなのに、なんなんでしょう、この仕打ち。

そのあとすぐに、同じ場所で、もう一人、出会った人に声をかけましたが、この人には
「シッシ! あっち行け!」みたいな態度で、無視されました。

これじゃあ、まるで、被差別部落への差別とか、映画「グリーンブック」のアメリカ南部の黒人差別と、変わらないじゃないか? って思うくらいのひどい扱いです。まともな人間扱いされてません。ここの住民は誰一人、まともな礼儀を持ち合わせていないようです。

私はなんか頭がおかしくなりました。なにがなんだか、まるで外国にでも来たような感じで、意味がわかりません。頭を冷やそうと、いったん、外に出て、川の水を眺めながら、「カンブリア宮殿」の「編集後記」の村上龍のように考えました。


この建物はどう考えても住宅用のタワーマンションである。オフィスビルではない。
たしかに、こんなところに株式会社の事務所があるわけはない。その住民が「ウソをつくな!」と言うのもわからなくもない。おそらく、管理規約に「住宅専用」としっかりと明記されているはず。
しかし、目的のイベント会社の住所は間違いなく、ここである。(近隣に似たような名前のビルがあったが、実際にそこに行ったが、その部屋番号はなかった)


仕方ないので、この会社に電話をかけてみたが、留守電でした。(イベント会社だから、土日も営業かと思ってたら、普通に休業日でした)

「さ〜て、困ったなあ」 そうやって悩んでいたら、そのタワーマンションの横のほうから、クロネコ〇マトの宅配員さんが出てくるのを見つけました。



「そうだ、彼に聞こう!」と思いつき、「すいません!」と声をかけました。

住民とは違って、この人は親切な男性で、おかげで、やっとわかりました。
住宅専用マンションではあるものの、建物の構造としては、一般のオフィスビルみたいに、裏のほうに、郵便屋や宅配業者向けの通用口みたいなのがあるそうです。
そうかあ、タワーマンションって、そういうふうになってるんだ。初めて知った。
(※わが県にはタワーマンションはほんのわずかしかなく、私には「異国の地」みたいなもんで、全然知識がないんです。)

詳しく話を聞きたかったのですが、彼も忙しい身のようで、「あっちのほうにあるんですよ」という、だいたいの方向しか、聞けませんでした。(忙しい所すいませんでした。黒猫さん、ありがとう)
でも、これで大きく前進です。

それで、裏の通用口を探しに行きましたが、そこまでの案内標識みたいなのがまったくなく、なにがなんだかわかりにくいです。裏方の人間に対して不親切です。でも、引越し屋のトラックが止まっているので、こっちのほうで間違いない感じです。
(宅配ピザ屋さんとかも、こっちの裏口から入るんでしょうか? 配達までに時間がかかって、効率が悪いなあ)

※あとで帰り道によくよく見てみると、「案内看板」みたいなのはひとつだけあったのですが、小さくて非常にわかりにくくて、「ここに初めて来た引っ越し業者」とかでは容易には理解できないような不親切なものでした。どうも、このマンションの設計理念に
「裏方の人間を差別する」ようなヘイト思想を感じました。



ここでまた、人が出入りする小さなエントランスを見つけました。
(※この建物、いろいろなところに出入口があるようですが、オフィスビルみたいに、「ここはこいういうもののための出入口です」といった表示が一切ないのが不思議です)

そこにいた、「住民のような人」に「ポストはどこですか?」と聞くと、またまた、差別的な視線。
そして、いきなり、また
「入れませんよ!」と言います。なんかもう、「住民全員が警備員」みたいな感じです。

「いや、会社あての手紙を投函したいだけなんです」
何を言ってるんですか?  ここは住宅専用マンションです。 このマンションには会社なんかありません!
と、また言われました。(怒られました)



まあ、イベント会社って、怪しい会社が多いので、もしかすると、住宅専用マンションの中に、こっそりと会社を置いているのかもしれません。これだけ大規模なマンションだと誰が出入りしてもわかりませんしね。
似たような「規約違反者」のことは実体験でよく知っているので、なんとなくわかります。


もう、住民らしい人に聞くのはあきらめました。タワーマンションの住民に、まともな人はいないということがわかりましたから。(少しはいるのかもしれないけど)

自分だけであちこちさがすと、「郵便はこっち」とは書いてませんでしたが、ドアの手前にインターホンらしきものを見つけました。近くまで行ってよく見ると、「防災センター直通」と、すげえ小さな文字で書いてあります。

手紙を一通投函するだけなのに、わざわざ、防災センターに連絡するのは大げさなんですが、この入口も鍵がかかっていて中に入れないし、とにかく、そうするしかないので、インターホンを押します。
ピンポン!

そして、係員さんに事情を説明すると、しばらくして、係員さんがわざわざ、ここまで来てくれました。



「ここの郵便ポストは、初めての人には非常にわかりにくい場所にあるので、私がご案内します」
とのこと。

恐縮です。ありがとう。この人の応対はとても紳士的でした。やっとまともな人間に出会えて、安心しました。

そして、ドアをピピと開けてもらい、建物内にようやく入れてもらい、なんとも殺風景な通路を通ります。
しかし、この裏方用の通路、ほんと狭くてみすぼらしいなあ。住民用のメインエントランスはあんなに豪華だったのに・・・・質素すぎ。
ちょうどUBER EATSの配達員みたいな大きなリュックを背負った人と、すれ違いましたが、同時には通れず、こっちが引き下がって、「どうぞ、お先に」と言わないと通れませんでした。
そして、「どこがポストなんだ?」と思ってたら、その階にはないそうで・・・・  オフィスビルの「荷物運搬用エレベーター」みたいなのに載せられ、3階 4階? くらいまで上がりました。別のフロアみたいです。

そこで降りて、そこからまた、なんとも狭く、お化け屋敷みたいなクネクネした通路を通り。。。(台車で運ぶ配送員も狭くて大変。2台が行き違うこともできない狭さ。これじゃあ、引っ越しなんかできない。引っ越し用の通路は別にあるんだろうか?)

「ここが集合ポストです」とのこと。

ここがこれまた狭い狭い。あまけに質素。うちの勤務先マンションのほうがよほどいいです。ポストは、裏方用ではなく、住民が取りに来る場所なんだから、もうちょっと広くて豪華でもいいんじゃないの?
多くの住民がここに郵便物を取りに来るはずなのに、人間二人が行き違える幅もありません。




狭いんだけど、なにしろ、タワーマンションだから、たくさんの部屋があり、ポストもものすごくたくさんあります。巨大なスーパー銭湯のロッカールームみたいで、1箇所には入り切らず、いくつかのブロックに分かれていて、すぐに目的のところには着きません。
「すいません。****号室なんですが・・・」
「あ〜、それならこっちです」

迷路です。こんな状況なので、ほんと、案内の人がいないと何もできません。防災センターの職員さんが来てくれて助かりました。

しかし、それで、集合ポストをじっくりと見ましたが、驚きました。

どの部屋のポストにも「名前が無い」のです。

うちのマンションの集合ポストにも「名前を出さない部屋」はけっこうありますが、ここまでひどいことはありません。
「東京って恐ろしいところだなあ」と思いました。

それに一個一個のポストも小さい気がします。最新のタワーマンションって、カタログなんかも入るように、もっと大きなポストになってると思ってました。あれじゃあ、セシールの通販カタログ2冊で満杯だな。それに「総会資料」のような、A4サイズが入る封筒の場合、そのまま入らないと思います。多少丸めたり、小さくしないと入らないでしょう。

とにかく、部屋番号だけを頼りに封筒を投函しました。会社名を確認してないので、なんか心配ですが、しょうがないです。まあ、労務表だけだから、最悪、「紛失」でも、また送ればいいから気にしません。

まあ、考えてみると、「管理規約に違反して住宅専用マンションに株式会社の事務所を設置している人が、ポストに会社名なんか出すわけが無い」です。普通の住民すら出してないんですから。


案内してくれた職員さんに「このマンションって住宅専用マンションなんでしょ? 会社とか設置していいのですか?」と聞くと、
「え???  う〜ん そのことはノーコメントで」って答えました。どうやら、こういう会社の存在は把握して、黙認しているようです。まあ、管理会社のほうでチクる必要はないですからねえ。
特に大きな迷惑をかけていないかぎり「見て見ない振り」するしかないのでしょう。

そんなことを話していたら、その職員さんの電話が鳴り、「すいません、別の用で・・・」と、いなくなってしまいました。(一人一人のスタッフが専用携帯を持っているようです。まあ、これだけでかい建物では必需品かもしれません。)

まあ、私は用を済ませたので、もうOKですが・・・・

と思ったんですが、来るときも「迷路」みたいだったので、出るときも迷路で、、、、迷いまして・・・・簡単には外に出られませんでした。この建物、火災が起きたら、相当死ぬよ。
なにしろ、すべてのドアが「鍵付きの自動ドア」ですから、停電になったら動かなくなるだろうし。

さんざんな思いをしました。疲れた〜 ヘトヘト


このあと、地元に戻って、このマンションをネット検索してたら、賃貸不動産屋のサイトがヒットして、「居住専用 事務所不可」って書いてありました。やっぱり、そうだったか。(賃料はものすごい金額でした)
また、「住民用掲示板」を見つけたので、読んでみたら、「4階ホールの応接スペースで、いつも同じ人が商談をしている。このマンションは居住専門で、事務所などないはずなのだから、商談などあるわけがない。管理会社は何をしているんだ。禁止させないとだめだろ」という書き込みもありました。住宅専用マンションに会社を置いて、共用ロビーの応接スペースを使って、商談をするって・・・・・ ちょっとひどいですねえ。ちゃんと維持管理されてませんね。モラルないなあ。

それにしても、今回の件、特に精神的にすごく疲れました。まったくなあ、普通のオフィスビルに事務所を構えてくれれば、こんな不快な思いはしなくて済んだのに・・・・  居住専用マンションに事務所なんか開いちゃだめだよ。

最上階のすぐ下の部屋だから「東京の夜景がきれいだから」とか思って、この部屋を借りたのかなあ??? 成金の悪趣味だな。我々末端スタッフを最低賃金レベルでこき使っておいて、自分たちは「天上人」かよ、ひでえなあ。飯塚元院長か? 竹中平蔵か? 

困ったもんだ。

でも、その社長だけでなく、自宅に帰って思い返してみると、このマンションの住民、ひどい奴ばっかりです。あの口の利き方はあまりにもひどいです。

「このマンションには郵便ポストはない!」

って、お前、
アホか? 完全にうそをつきやがって、バカ野郎。


※セキュリティーの厳しいタワーマンションでは、「勝手にチラシを入れていくポスティングを防ぐ」意味もあって、集合ポストも、セキュリティドアの向こうにあるそうです。

しかし、こんなに警備が厳しいところでも、私がちょっと見ている間にもメインエントランスでは多くの人が出入りしてました。
(ものすごい数の住民が生活してるんだから、しょっちゅう自動ドアが開閉するのは、まあ、当然のこと)
不審者が住民に紛れて中に入ることはすごく簡単に思えました。
これだけ人数が多ければ、「自分が知らない人」が後ろからついてきても怪しむことはないでしょうしね。

タワマン、ほんとに安全か??? 居住者が多くなればなるほど、「知らない人」も増えるわけで、警備上は危険なんじゃないの?

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続いて、この機会に
「郵便ポスト」に関して考察してみます。

私、高級マンションのポストというのは、自分が過去に一回経験した、
「郵便配達人とかは、セキュリティとかなくて、集合ポストまでは自由に入れて、投函できる」
(ただし、防犯カメラは設置されているため、禁止されているポスティングとかが行われたら、管理人が出てきて禁止させる)
「しかし、その郵便を住民が取るのは、そのポストの裏側(反対側)に取り出し口があって、セキュリティ内の場所から、取り出す」
というものだと思ってました。

さきほど、いつもやってくる郵便配達人に聞いたところ、その人は「市内で唯一のタワーマンション」への配達を経験したことのある人でしたので、そこの状況を詳しく聞きました。

「配達人用の裏通路がある。その場所は非常にわかりにくい」
「ロックされたドアの前でインターホンを鳴らし、管理人に解除してもらって、中に入る」
「中に入ると、警備室みたいなのがあって、外部の人間のための入出記録表が置いてあり、そこに毎回、身分と入った時間と出た時間を記入しないといけない」(毎日来る人間でもそれを毎日しないといけない)
「狭い通路を通っていくと、その先に、もう一箇所、ロックされたドアがあり、それにもインターホンがあり、また、管理人にそれを開けてもらって、ようやく、集合ポストがあるブロックまで行ける」
「そのマンションの集合ポストは、ポストの最初からの形状として、名前を書く欄がない。部屋番号しかない。だから、一切氏名はわからない」


とのこと。
当然、そのままでは
誤配が多数発生するので、まず一番最初に、そのポストに、「この部屋は***さんの部屋で間違いないですか? 間違いなければ、この葉書を郵便局あてに投函して下さい」という、こういう場合に備えて作っている「特製はがき」を投函して、名前を確認するそうです。そうやって、正しい情報を郵便局内のデータベースに登録するそうです。

ですから、新住民がその葉書を投函しないと、新しくそこに引っ越してきた住民あての郵便は、「確認できるまで配達を待つ」という扱いになっているため、なかなか配達されないんだそうです。なるほど。

「とにかく、タワーマンションは面倒ですよ。我々にとっては」と嘆いていました。

また、その人が言うには、「隣町の新築の高級マンションでは、最初、ほとんどの世帯が集合ポストに氏名を出していたのに、2ケ月後に、一斉に、その名前が消えた」のだそうです。

「何があったんですかね?」と、その郵便屋さんは不思議がってました。

推測するに、一部のクレーマー住民が、「個人情報保護」とか「犯罪防止」とか、管理組合に訴えて、全部の部屋の名前を消したんでしょう。
自分の部屋だけ出さなければ、それでいいと思うんだけど、他人にまで強制するのは好きじゃないですね。

さて、この、「名前を書くところすら無いポスト」って、そんな製品を作って、郵便法とかで大丈夫なのかな? と思い、調べてみました。
ポストに関するルールが定められています。


郵便法施行規則

(郵便受箱の規格)
第十一条 法第四十三条の規定により設置する郵便受箱は、次に定めるところによるものとする。
一 二以上の住宅等が共同して使用するものでないこと。ただし、同一の室を二以上の事務所又は事業所が共同して使用している場合は、この限りでない。
二 容積が、長さ三十センチメートル以上、幅二十センチメートル以上、厚さ十二センチメートル以上であること。
三 構造及び材質が、配達された郵便物を安全に保護するもので、かつ、郵便物の取出口に施錠することができるものであること。
四 郵便物の差入口の大きさが、縦二センチメートル以上、横十六センチメートル以上のものであること。
五 設置場所が、郵便物の配達に支障のない場所であること。
六 世帯主の氏名、事務所若しくは事業所の名称(屋号その他の称号を含む。)又は室番号を適宜の箇所に明示したものであること。


注目すべきは、

<<世帯主の氏名、事務所若しくは事業所の名称(屋号その他の称号を含む。)又は室番号を適宜の箇所に明示したものであること>>
という条文です。

「または」になっていますから、「部屋番号」だけ表示してあれば、それでいいんですね。知りませんでした。

ただ、
<<五 設置場所が、郵便物の配達に支障のない場所であること>>
これに関しては、セキュリティの超厳しいマンションでは、実際の「郵便配達人」が「あそこは大変ですよ」って言ってるんだから、違法性が高いんじゃないでしょうか?
配達する側には完全に「支障あり」ですから。

しっかしまあ、時代は、変な方向に進んでますなあ。年寄りには理解できんですわ。

うちのマンションでも、「集合ポストに名前を出さない人」が増えており、誤配がしょっちゅうありますし、私自身も、「次回理事会開催予定」といった書類を、役員全員に投函する際に、名前のない集合ポストに間違えて入れてしまった経験は何度もあります。やはり「部屋番号&名前」で相手を確定するわけで、番号だけでは、ミスが起きるのは必然です。

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さて、マンションの中の「名前が出ていない集合ポスト」に関して、「誤配とかあって大変じゃないかな?」と書いたら、マンション関係者から、「うちのマンションでは、そんなのないですよ」的なご意見を多数いただきましたが。


さっき起きた事例。


個人情報が満載の、「封書の中身」だけが玄関ホールに捨てられていました。その文面には、受取人の住所氏名も記載されていますが・・・・
よく見てみると、うちと似たような番地の、よそのマンションの405号室あての郵便でした。なお、マンション名は記載されていません。

おそらく日本郵便さんの配達人の誤配だと思います。(配達人というよりも、その前に地域別に仕分けしている内勤の職員のミスかな)

うちの405号室の集合ポストには名前が出ていません。もし、名前が出ていれば配達人も間違いに気がついたかもしれません。

405号室の住民としたら、「自分のポストに入っているのは、全部、自分宛ての郵便である」と思っていますから、無意識に開封するでしょう。そして、開封した後に、「あれ、これ、うちのじゃないよ」と気が付きます。

この時点で管理人に相談してもらえればいいんですが、うちの住民だと、そんな人は少数で。「ええい、めんどくさい、そのへんに捨てておこう」って、ポイ捨てしちゃったんだと思います。

この場合、何もしないと、その郵便は「相手に正しく届いている」ということになってしまいます。
大事な書類なので、本物の受取人に届けないとまずいです。すぐ近くなのですぐに行けます。でも、そのマンション、新しいところで、セキィリティも厳しそうだから、私が直接出向いていったら、不審者扱いされる可能性もあります。

というわけで、この手紙の差出人企業に電話をして、事情を説明し、再度、発送してもらうように頼みました。ついでに、正しい、マンションの名称も教えてあげました。

この手の誤配、けっこう多いんですよね。名前を出さないポストが増えているのといっしょに誤配も増えている気がします。

「個人情報保護」「犯罪防止」など、事情はわかりますが、管理人としては、集合ポストには名前を出して欲しいです。そして、なにかに住所を登録する際は、マンション名をきっちり書いて欲しいです。今回のケースもマンション名があれば誤配してないはずですから。。。。

やっぱり、誤配多いなあ。まあ、でも最前線の管理人じゃないとわからないと思うけどね。

(日本郵便さんのスタッフも労働環境が厳しくて、ミスをおこしやすいんだろうなあ)