管理人は超つらいよ   
マンション管理最前線

電球・蛍光灯(管球)の交換作業
楽になりました



2022/10



このHPやブログで「建物が古くなって管理が大変になった」「高齢者ばっかり増えて大変」「自治体が変な制度を始めたから大変」・・・・・ いろいろと「大変になっている」マンション管理の仕事ですが、時代の変化によって楽になったこともあります。

一番わかりやすいのが「LED化」です。まず最初に「電球」がLED化され、そして、この前、蛍光灯も全部LEDタイプのものに変わりました。(機器ごと変えないといけないので、初期投資は莫大にかかりましたけど)



昔の「管球交換事情

うちの場合、毎週1回、点検してました。比較的暇である「火曜日」を原則的に「管球点検日」にして、マンション内を全部点検して回ります。大きなマンションなので、管球類の総数も多く、週に一回の点検でも、「1〜2本」、球切れのものがあり、交換をします。
脚立に登って作業しますので、けっこう危険です。他の住民が気が付かずにぶつかってきて倒れそうになって、怖い思いをすることもあります。
また、明るい昼間に、小一時間、全部の電灯をつけますから、「昼間につけっぱなしで電気代がもったいないぞ」と怒る住民の相手もしないといけません。
それに備えて、いちおう、玄関ホールとかに「点検中のため、全数点灯しています」といった貼り紙をしてありますが、読まない人は読まないのでしょうがないです。まあ、でも、こういうのは「異常に気がついて忠告してくれたんだ。異常事態を見ても、見ぬふりをして立ち去る人間よりもましだ」と思って、「ご注意ありがとうございました」とお礼を言うようにしてました。

この頻度ですが、管理会社によって、とか、管理人によって、まちまちです。
「月に一回」とか「二週間に一回」とか、「毎日やってる」なんてところもありました。毎日だと、相当、無駄な電気代を浪費していると思いますけどね。実は、私も、前任者との引き継ぎの時は「毎週一回」と聞いてましたが、自分が慣れてくると「二週に一回」に変えました。
マンションによっては、「点検はしない。住民から指摘があったら変える」というところもあり、「そういう考え方もいいかも?」と思いました。

それから、「変えるタイミング」というのも、いろいろだったりします。私の場合、「完全に消えてしまったら変える」という主義でしたが、別の管理人さんは、「蛍光灯の端っこが黒ずんできたら、消える前の予防措置で早めに変えてしまう」という主義の人でした。まあ、そういうのも「あり」かと思いますが、そのマンションの「管球費」は当然かなり高くなってました。

まあ、「エレベーターのカゴの中の蛍光灯」みたいに「1本しかなくて、それが消えると真っ暗」なんてものは、予防交換もいいと思いますが、廊下の蛍光灯とかは、1本消えても、他のがついていれば真っ暗にはなりませんから、「消えてから」でいいのではないでしょうか?

とにかく、「管球類の交換作業」というのは、管理人業務の中で、時間的にけっこうな比率を占めていた作業でした。

そして、これは、うちだけの特殊事情かもしれませんが、当マンションでは、「管球類の補充購入」の仕事も管理人に押し付けられていました。
これがつらかった。


当然、管理会社で補充できるんですが、理事会役員の中に「1円でも安く君」がいまして、実際のところ、1本あたり20円くらいしか違わない(管理会社は問屋から大量一括購入するから、けっこう安い)のに、「管理会社に任せると高額な手数料を取られる」「管理人にやらせてホームセンターに行って買ってくれば安く済む」とか言い出しまして・・・・
管理人が、ホームセンターに行ってまとめて買ってくる、という方法になっていたのです。(※ネット通販はまだない時代)

これが、「すぐ近所」ならいいですけど、徒歩で往復90分くらいかかる場所なんです。
買い物をする時間も入れて、2時間くらい、マンションを離れないといけません。わずかな金額を節約するために「管理人がいなくなる」ほうが、よほど損してると思いますが、アホな役員はそういうことが理解できません。

大きな荷物も持って徒歩で往復するのはすごく疲れます。このため、「自転車を買ってくれ」と管理組合にお願いしましたが、却下。
しょうがないので、自腹で3万円出して、折りたたみ式自転車を買い、それに乗ってました。普段は管理室の中にしまってあります。お金の処理もやらされるし、ほんと大変。
ここの管理人業務は、市役所にも行かないといけないし、銀行に行かないといけないし・・・・町内会館にも行くし、 外出する仕事がすごく多いので、自転車は欲しかったんです。


そんなことをしていましたが、LED化されて、ほんとに楽になりました。(まあ、でも、LEDも最初の頃は不良品が多く、しょっちゅう交換してましたが)

今は、定期点検も不要で、3ケ月に一回くらい、住民から「あそこが切れてるよ」と言われて、それを交換すればいい感じです。
ほんと、管球交換にかかる労力は10分の1以下になったと言っていいと思います。



LEDさん、ありがとう。