管理人はつらいよ
マンション管理最前線
節約しすぎ 書類の裏面と個人情報 |
新聞記事を見ていたら。
西武系の中堅管理会社「西洋コミュニティ」が、事務用品費節約のために、個人情報が載っている書類の裏面を、マンションに提出する会計書類の台紙に使っていたことが明らかになりました。
ばかですねえ。本当にバカですね。
現在把握しているだけで、約20の管理組合で見つかっており、書類には”滞納の督促状”や”役員名簿””預金通帳コピー”など、もろ個人情報満載のものがあったそうです。こういった、部外秘扱いの物を他のマンションさんに流出させてしまうとは、驚きです。またまた、「管理会社って、いい加減」「スタッフはバカばっかり」「ルールをきちんと守れない」ということがバレてしまいました。
この指摘をした組合さんって、もしかして、当サイトの読者さんでしょうか? 私は、本年10月に、「エレベーター会社の体質」の項で同様のことをお伝えしました。それ読んでから気づいたのかなあ。少しは、貢献してるかなあ。(自惚れだね)
この会社、「やっぱり西武系列だなあ」と思わせるのは、コトがばれても、隠そうとして、指摘を受けていない管理組合に対しては極秘に書類を回収したこと。やはり、西武ですねえ。やり方が。(鉄道とは別系列ですけど) これだけ、企業倫理の問題が社会で取り上げられ、三菱自動車も会社本体が傾こうとしているのに何を学習しているのでしょうか? 隠せば隠すほど、客の怒りを買うのです。最初に全貌を明らかにして謝ったほうがいいですよ。私なんか、一人勤務ですから、誰もチェックする人がいないので、よくミスを犯しますが、謝ってばかりです。管理費支払いの督促状を別の人のポストに入れたり。
それにしても、1枚だけならまだしも、4年間も何十もの管理組合で行われていたということは、「担当者の勘違い」とか「うっかりミス」ではないです。全社員が、「マンション管理なんてこんなもんだ」「チェック、校正、確認なんてしなくていい」とバカにしていた証拠でしょう。たしかに、”こんなもん”ですけどね。
でも、他の管理会社でも、ここまでひどいのは珍しいとしても、似たようなことはあります。ワードデータの使いまわしで、「○○マンション管理組合様 定期清掃のお知らせ」といった掲示物に、まったく別のマンション名(つまり、作成時に名前の入れ替えを忘れた)が入っていることはよくあります。気がつかないで貼ってしまう管理人もすごい。
個人情報保護に関しては、法律整備の関係で、大手管理会社では、このことで管理人研修やセミナーを開いているところもあり、知り合いの管理人さんは、「なんか難しくてさ。俺なんかには理解できないよ。”警察にも言ってはいけない”と言われてもねえ」と混乱してます。難しいこと覚えさせて、厳密に実行させるなら、給料上げて欲しいなあ。
ちなみに、わが株ム加減では、そういった研修どころか社内文書配布もなし。